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1時間目 白記者の全人代リポート③、中国人民大学さくら社「日本語サロン~富士の国・静岡の巻」
担当:王小燕、白昊
黄色い迎春花に白いモクレンの花。北京もようやく色とりどりの花が咲く季節を迎えました。
東京では21日に桜の開花宣言が出されたようですが、こちら北京では、花見スポットとして知られる玉淵潭公園で、23日(水)から第28回桜祭りが開幕します。中国各地、そして日本の桜の様子を今、CRI日本語サイトのトップページ「2016年さくら便り」で紹介しています。引き続き皆さんからの投稿をお待ちしております。
こんな春の北京からお届けする今日の番組、まずは最近届いたリスナーのお便りを紹介します。とりわけ、「第11回北京放送切り紙展」を20日まで岐阜県各務原市立中央図書館で開催していた杁本さんから、「無事終了」という嬉しいメールをいただきました。杁本さんによりますと、会期は8日間。来場者は2~75歳までの200人。様々な方のご協力と支援もあり、大成功を収めたとのこと。
今回は会場の決定が難航したようです。40箇所も下見をし、大変な時間と労力をかけても実施した理由について、「日中友好のため、少しでも多くの方に、お隣、中国を身近に感じてもらい、中国国際放送局の存在を知ってもらうため」と杁本さんは言います。
こんな経緯を経ての無事終了のご連絡、改めておめでとうございます。そして、本当にありがとうございます!
続いては、白昊記者の全人代リポート。今回は最終回です。
山西省の姚建民代表が提案した「乾燥地農業の普及」、新型のプロフェショナルな農民の育成などが、見事、今年の「政府活動報告」や「第十三次五ヵ年計画綱要」に採用されました。その姚代表に聞いた話をご紹介します。
後半は取材コーナー「スペシャル・バスケット」。先日、中国人民大学で開かれた静岡県がテーマの日本語サロンの模様をお伝えします。
今回のサロン、主催は中国人民大学の学生サークル「さくら会」。メイン・ゲストは以前「CRIインタビュー」に出演していただいた静岡県上海事務所所長の井口真彦さんです。人民大学の学生を初め、他の大学からの日本語学習者などソーシャルメディアのWechatを通して募集した約60人が参加しました。サロンは富士山、食、産業や観光などのキーワードを中心にトークショーの形で進行し、最後は静岡に関するクイズ大会。正解者にはご当地のプレゼントが渡され、盛り上がりました。
CRI日本語放送とのコラボで開かれた今回のサロン、背景には、「CRIインタビュー」があります。2013年4月から、日本国自治体国際化協会(CLAIR)北京事務所の協力で、「CRIインタビュー」は月に1回シリーズ企画「日本の自治体職員在中国 加油!」を放送しています。今回は、これまでの番組作りの経験を基に、北京の日本語学習者向けの交流イベントとして、CRI日本語部から「さくら会」に提案し、実施されたものです。
主催者の思い、参加者の感想など、梅田謙記者、趙芸莎記者がインタビューしました。
2時間目 北京から全国へ・「愛門墩会」で調査を続けたい――岩本公夫さんに聞く(下)
「門墩(モンドン)」の調査、研究に取り組んでいる岩本公夫さんのお話の2回目です。
先週も紹介しましたが、「門墩(モンドン)」とは、中国の伝統的家屋、特に四合院の表門の脇に置かれ門扉を支える、石の支柱です。伝統的な吉祥模様が彫られ、四合院の住人の地位や、好み、願望をも表しています。
ところで、この石柱の形には四角いもの、丸いものと様々ですが、主人の身分を形で表しているという仮説がありました。
「丸は武官、四角いは文官」というものです。
岩本さんが以前、北京でフィールド調査をしていた時に立てた仮説です。
「ところが、気づいたら、それがいつかガイドさんの間では通説になっていました」
岩本さんがそう言いながら、頭を掻いて困った顔を見せました。と言うのは、北京での調査が終わり、調査エリアを中国全土に広げてみると、「どうも違うということを薄々と感じるようになった」からです。
間違った仮説の訂正と、本帰国後も、短期滞在の形で続けてきた中国全域での調査成果を後世に伝えたく、岩本さんは活動を続けました。これまでの20年、北京にいても、大阪にいても、門墩(モンドン)中心の生活を続けてきました。そして、その集大成としての新著『中国門墩』が現在、出版準備が進んでいるということです。
一方、年齢や体力のことを考えて、岩本さんは「愛門墩会」の設立を準備しています。「現在、中国各地では門墩が日ごとに消えつつある。現存の門墩の図案を写真に撮っておき、その状態を記録しておくことが当面の急務だ」という思いから、中国各地方出身の大学生などを対象に、冬休みや夏休みの帰省中にふるさとの門墩を撮影して、メールで送ってほしいという呼びかけもしているということです。
現場調査での出来事や、今後の調査計画、協力の呼びかけなどを伺いました。今回も引き続き岩本さんの物語をお聞きください。
なお、「愛門墩会」についてのお問い合わせはiwamoto.kimio@coral.plala.or.jpまで。
【プロフィール】
岩本公夫(いわもと・きみお)さん
1937年 広島県福山市の古琴職人の長男として生まれる。
1960年 山口大学経済学部卒業後、マツダ株式会社の大阪販売会社に入社。
1994年 定年まで残り3年。会社を辞めて、妻と中国留学を決意。
1995-98年 北京語言大学や陝西師範大学に留学
1998年 独自の調査に基づく報告書『北京門墩』を北京語言文化大学出版社から出版
2008年 71歳でパソコンの使い方を学び始める
現在はその後20年にわたって中国各地で行ってきた調査を土台にした『中国門墩』の出版を準備中
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