正式に中継に出てからは毎回晴れでしたが、今回は久しぶりに雷雨。ちょうど梅雨の季節に傘屋を紹介する内容でしたので、お天気に感謝しながら仕事開始!
甲府から車で約1時間、都留市と富士吉田市の間にある西桂町にある創業140年の老舗傘屋――槙田商店をお邪魔しました。光沢が美しく、繊細に作られた今日の主役たちはこちら!
これらの綺麗な傘は、珍しい大柄のものもあれば、表と裏地で柄の違うものや、生地にゴムを織り込み、独特な感じを出したものなどがあります。
このような素敵な生地を織り出したのが、高速ジャガード織機という最新の機械!ご覧くださいこのシルクみたいな輝き。縦横12000本以上の糸が高速に動き、柄を織り出します。
また、糸も先染めですので、色がしっかりしていて、生地の手触りもよくなります。
このジャガード機、独特の迫力ある大きい絵柄を生み出せるのは、織れる柄の幅が一般の機械の4倍以上あるからです。細かい柄も当然のこと、このような一輪の花が大きく咲く大柄の生地を作ることが出来ます。こんな向日葵の傘があったら、雨の日が本当に待ち遠しい!
では、世界に誇れる山梨の逸品を詳しく紹介します。
まずは「絵おり」シリーズ。先ほどの向日葵を含め、百合、薔薇や桜などの花柄の傘がずらり!縫い目がうまく繋がり、一枚の絵のようなデザインで、表の美しさとともに裏からも綺麗に見えます。持つ部分も花柄になっていたり、ワンポイントを付け加えたりと一工夫。
「1866」シリーズはここの目玉商品。2枚重ねの生地を使っているので、表と裏地の柄が違って、人から見られても、自分が見ても楽しめる晴雨兼用の傘。見る角度で繊細な色の違いが見られ、傘の骨も綺麗に隠された優雅な作品です。使うのがもったいなくて、芸術品として飾りたいくらいです。
そしてこの「菜sai」、生地にゴムを織り込み、野菜感を出した日傘シリーズ。とうもろこし、にんじん(スイカだと思っていました…)、はなまめや白菜など、軽く持ちやすい上、気分が涼しく感じます。
最後は男性にも嬉しい「tie」シリーズ。ネクタイをモチーフにデザインされ、一枚の生地なのに、織り方を変えることにより、表と裏で柄が違うおしゃれな紳士傘。父や彼氏へのお誕生日プレゼントに最適です!
個性的で、ここにしか作れない商品ばかりです。ネットショップもありますので、便利に購入できます。ここでちょっと豆知識:
① 中国では折り畳み傘が主流です。人口密度が高いため、長い傘ですと、歩くときや電車の中でぶつかりやすく、置き場が少ないなどが原因として挙げられます。
② 中国語の「傘」の発音「SAN」は、「散る」という発音と似ているため、傘を送ると、関係が疎遠になってしまうという考え方がありますので、気にするかしないかでこれに対する態度も異なりますが、中国ではあまり傘をプレゼントとして贈らない習慣があります。
案内して頂いた槙田哲也さんと、いつも一緒に中継するUTYアナウンサーの黒澤知弘さん。今回もお世話になりました!
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