「日本では立てば芍薬、座れば牡丹」と芍薬と牡丹が同格ですが、中国では牡丹は 別格のようです。
庭前芍藥妖無格 池上芙蕖淨少情
唯有牡丹眞國色 花開時節動京城
ていぜんのしゃくやく ようとしてかくなし ちじょうのふきょ きよくしてじょうすくなし
庭前の芍薬 妖として格無し 池上の芙蕖 浄くして情少し
ただぼたんのみ しんのこくしょくあり はなひらくじせつ けいじょうをうごかす
唯だ牡丹のみ 真の国色有り 花開く時節 京城を動かす
庭の前に咲く芍薬は妖艶で美しいけれど、風格がない。池の上に咲く蓮の花、これも浄らかで美しいけれど一寸情が少ない。唯だ牡丹だけ、本当の国の色がある。牡丹の花の咲く時節になると、歓喜の声で都中が湧き立つ。
<コメント>
牡丹は中国の国花として正式に法律などで制定されている訳ではありませんが、中国の国花と言えば「牡丹」と答える人がほとんどでしょう。その裏付けになるのがこの詩。牡丹だけが国の色を持っている、国を代表できると詠っています。
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