会員登録

清平調詩 三首 其の三/李 白

2015-04-20 15:20:21     cri    

  名花傾国両相歓   長得君王帯笑看   

解釈春風無限恨   沈香亭北倚闌干   

めいか けいこく ふたつながらあいよろこぶ    とこしえに くんおうのわらいをおびてみるをえたり
名花  傾国   両ながら相い歓ぶ    長に 君王の笑いを帯びて看るを得たり

かいしゃくす しゅんぷうむげんのうらみ ちんこうていほく らんかんによる
解釈す  春風無限の恨らみ   沈香亭北  闌干に倚よる

<現代語訳>

 名花牡丹と傾国の美女楊貴妃が互いにその美しさを歓びあっている。

 その様子を玄宗皇帝は笑顔でずっと眺めている。こんな風に玄宗皇帝の寵愛を得て、 楊貴妃は春の尽きない愁いを解きほぐし、沈香亭の北の欄干に寄りかかり牡丹の花を楽しんでいる。

 ※ 「解釈」は日本語の意味とは違い、解きほぐす意味。

<コメント>

 作品の中には「牡丹」や「楊貴妃」の名前は出てきませんが、この作品の作られた場所、時を考えれば自ずとわかります。「牡丹」「楊貴妃」と言った言葉を補っていくと詩の意味がより明確になってきます。この詩で李白は神話や故事などを動員して楊貴妃の美しさを褒め讃えます。其二で漢の時代の美女、「較べられるのは趙飛燕が化粧したばかりの美しい姿だけです」と褒めたつもりでしたが、楊貴妃がぽっちゃりとした美人だったこと、スリムな趙飛燕を引き合いに出したことが「当てつけではないか」、また、飛燕が国を誤らせたとも言われているので、楊貴妃も国を誤らせるのではないかと批判していると李白をよく思わない勢力から、李白を誹謗中傷する格好の材料になったといわれています。

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS