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清平調詩 三首 其の二/李 白

2015-04-09 13:19:29     cri    

 

 楊貴妃の美しさを一枝の牡丹に例えた詩。

 一枝紅艶露凝香   雲雨巫山枉断腸   

 借問漢宮誰得似   可憐飛燕倚新粧   

 

                                

      いっしのこうえん  つゆかをこらす  うんう  ふざん むなしくだんちょう

一枝の紅艶    露香を凝こらす   雲雨 巫山 枉しく断腸

 しゃくもんす かんきゅうだれかにるをえたる        かれんなり    ひえん しんしょうによる

     借問す漢宮   誰か似るを得たる     可憐なり  飛燕  新粧に倚よる

     

<現代語訳>

 一枝の濃艶な牡丹の花に、露がしっとりと下りて、好い香りを凝結しているよう。朝には雲となり暮れには雨となると言った巫山の仙女の契りも、この美しい花=楊貴妃の前では、やるせない思いになってしまう。さて、お尋ねします。美人ぞろいの漢宮で誰が楊貴妃と比べることができましょうか。ただ一人、美しく化粧をした可憐な飛燕だけでしょう。

 

  「雲雨巫山」は、楚の襄王が巫山の仙女と結ばれたときに仙女が「朝には雲、暮れには雨となって巫山の上にあらわれましょう」といって別れていった故事をさす。

 

  「飛燕」は、前漢成帝の皇后、趙飛燕のこと。細身の美人で、漢代一と言われた。

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