楊貴妃の美しさを一枝の牡丹に例えた詩。
一枝紅艶露凝香 雲雨巫山枉断腸
借問漢宮誰得似 可憐飛燕倚新粧
<現代語訳>
一枝の濃艶な牡丹の花に、露がしっとりと下りて、好い香りを凝結しているよう。朝には雲となり暮れには雨となると言った巫山の仙女の契りも、この美しい花=楊貴妃の前では、やるせない思いになってしまう。さて、お尋ねします。美人ぞろいの漢宮で誰が楊貴妃と比べることができましょうか。ただ一人、美しく化粧をした可憐な飛燕だけでしょう。
※ 「雲雨巫山」は、楚の襄王が巫山の仙女と結ばれたときに仙女が「朝には雲、暮れには雨となって巫山の上にあらわれましょう」といって別れていった故事をさす。
※ 「飛燕」は、前漢成帝の皇后、趙飛燕のこと。細身の美人で、漢代一と言われた。
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