大雁塔は日本の飛鳥時代、唐の時代の652年に玄奘法師(三蔵法師)がインドから持ち帰った仏典や仏像を納めるため、当時の唐三代皇帝の高宗に許可を得て作った塔と言われています。
三蔵法師は、「西遊記」でおなじみですね。仏教の最も有名なお経として「般若心経」がありますが、これは紀元1世紀から2世紀の頃、インドで生まれたといいます。そのサンスクリット語のお経を中国語に翻訳したのが、三蔵法師です。
塔のすぐ外には「般若波羅密多心経」(般若心経の正式名称)の石碑がある
当初は5層の塔でしたが、現在は7層で、高さは64メートルあり、煉瓦でできています。塔の中のらせん階段を上って、最上部まで行くこともできます。現在の西安で唐の時代の建築物として現存しているのは、この大雁塔と小雁塔のみです。日本の藤原京や平城京、平安京などの都は唐の時代の都である長安がモデルになっていると言われていますが、この塔も日本の建築に何らかの影響を与えているのでしょうか。そう思うと、この塔を見て日本人の私が何となく懐かしく感じるのも、西安の文化の源流と日本の歴史文化、そして1300年後の日本とがどこかでつながっているからなのかもしれません。
塔に登る人々で塔の周りに長蛇の列 ここまで来たら「是非とも上まで登りたい」と思う人は多いでしょうね
「心のふるさと」に思いをめぐらす
大雁塔慈恩寺では、ご旅行中の日本人の男性四人組に出会いました。それぞれの方が、中国で働いていらして、今回清明節のお休みで西安に集合したそうです。そういう旅仲間を持てるなんて、なんだか素敵ですね。
西安の印象を伺ったところ、その一人である伊藤さんからはこんな言葉が返ってきました。
「京都は日本人にとっての心のふるさとだけど、西安は中国人にとってそういう場所なのかな。」
中国人と日本人、私たちのふるさとは互いに遠く離れた場所にあるけれども、「心のふるさと」はもしかしたらとても近いところにあるのかもしれません。(林)
大雁塔
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