工場を見て驚いたのは、飾り部分の紙の切り出し作業がすべて機械化されていたことです。2日前に行った切り絵の故郷・蔚県では、人が彫刻刀でていねいに紙を切っていましたが、ここでは全て機械がしています。
もともとあった工作機械を改良して紙切り用に開発したのが、私たちを案内してくれた総経理(社長)の史有全さんです。
史さんは1984年、今の董事長(会長)の張鳳軍さんと2人で宮灯製作の仕事を始めました。初めは石家庄の狭い部屋で手仕事から始めたと言います。もともと史さんは蔚県の出身で紙細工はお手の物でした。そこから着実に業績を伸ばし、2004年には会社設立、2006年に今の紙切り機械を導入し大量生産の道を開きました。2008年のオリンピックでは公式宮灯に採用され、さまざまな企業のノベルティとしても活用されています。私たちCRIグループが依頼して作った宮灯もありました。
そうして今や中国一の宮灯会社に成長したわけですが、まさにチャイナ・ドリームを体現する民間起業家を目の当たりにして、やはり中国経済を底辺で支えているのはこうした人たちだなと思いを深くしました。
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