状元博物館
「徽州商人」という言葉は、中国では広く知られています。昔、黄山市を含む一帯は徽州と呼ばれていましたが、明と清の時代に、徽州出身の商人は中国の至る所で商売を営み、500年続く輝かしい歴史を作りました。この「徽州商人」という先入観があったため、黄山の地域では、商売を重んじる一方、文化面は軽んじるような風習があると思い込んでいました。しかし、今回の旅で、その先入観が覆されました。
黄山市休寧県へ松籮茶祭りへ行ったときでした。町を歩いてみたら、中心部に「状元博物館」があるほか、近くに「状元」が付くレストランや売店などを沢山見かけました。「状元」とは、昔、科挙制度の最終試験でトップの成績を修めた者に与えられた称号のことで、いわば全国統一試験で1番を取った大秀才です。この休寧県は、1800年の歴史を有するだけあって、13世紀の宋代から19世紀の清の時代まで、19名の「状元」が誕生していることから、「状元の県」と呼ばれるようになりました。商業だけでなく、勉学も重んじてきた土地柄なんだと、安徽省に対するイメージがこの旅で明らかに変わってきました。 (文章:王秀閣)
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