長安塔は2011西安世界園芸博覧会のシンボルとして、園区の高地である小終南山の上に位置しており、園区の展望塔でもあります。観光客は塔に登って見下ろすと、園区全体の美しい景色を一望に収めることができます。設計では、隋唐時代の四角形古塔の風格を保ったと同時に、現代の要素も加えました。それは、中国の建築文化の真髄、また現代都市の特色も体現しています。長安塔はグリーン建築技術と建築芸術を完璧に融合しており、生態建設の実践とモデルにもなっています。落成後、長安塔は西安の都市建築文化を内包するランドマークになるでしょう。

　設計テーマ：天人の長安、創意の自然

概況案内：

（1）文化の象徴性

　この塔は、「天人の長安」という文化を象徴し、そのイメージが「長安」の特色があります。唐の長安宝塔の特徴に基づいて、四角形に設計され、外観には唐の木造塔の特色があり、長安人の自然との共生共栄を反映しています。

（2）時代の象徴性

　塔の全体は、先進的な内在鋼骨フレームを採用し、自重も軽くて施工も速いです。また循環可能な鋼材を使ってから、エネルギーも節約し環境にも優しいです。屋根及びあらゆるコーニスは皆安全ガラスを採用し、壁面のガラスカーテンウォールとともに、水晶塔のような効果をもたらしています。

（3）尺度の象徴性

　詳細な計画により、長安塔はイン、サブという二つの景観軸の合流点であるうえに、小終南山の上即ちに園区の高地に位置していますから、園区全体の景観を見下ろすには最高の観光スポットでもあります。

設計のハイライト：

　長安塔は遠くから見れば、唐の伝統的な木造塔の特徴を持っています。一層のコーニスの上に一層の台があり上に向かうにつれて規律的に小さく収まってています。各層のコーニスは寸法が拡大し上昇していて、唐の木造建築の特色と風采を体現しています。

　軒下と柱頭の間に金属部材で繋げるという手法は、伝統建築の軒下斗拱システムの集大成であります。ガラスカーテンウォールが外溝柱の内側に設置され、ガラスのあばら、柱及び梁によって固定されました。そのような処理手法を通して、唐建築の特色を持っているこの建物は現代感に満ちています。

　長安塔は大量の鋼骨構造と関連部材を採用し、自重が軽く、強度が高く、耐震性能がよく、また工業化の生産に便利などの優位性がある上に、エネルギーもスペースも節約し、循環利用が可能で、建築する時にも解体するにも環境に対する汚染は比較的少ないから、21世紀の「グリーン建築」と称されています。