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 4月に入ると、緑茶の産地は茶摘みのシーズンを迎えます。中国の代表的な緑茶といえば、黄山毛峰(こうざんもうほう)、西湖龍井(さいころんじん)と洞庭碧螺春(どうていへきらしゅん)、太平猴魁(たいへいこうかい)などがありれますが、いずれも中国10大銘茶に数えられています。「名山が銘茶を産む」という黄山毛峰を求めて、私たちはまず北京から安徽省の黄山市に旅立ちました。
 中国の緑茶は、味から形まで、それぞれ特徴を持っており、個性豊かです。普段から良くお茶を飲んでいる人なら、その特徴を大体把握しているため、どんなお茶かすぐ見分けることができます。

 黄山毛峰は芽を摘んだままの形をしています。では、黄山毛峰は、どんな場所で成長し、どんな人の手で摘まれ、また、どのように製茶されて私たちの手に届けられるのでしょうか。その独特な形はどのようにして作られたのでしょうか。この旅を通じて、黄山毛峰の茶園の空気を皆さんにお届けして、存分に楽しんでいただきたいと思います。

山村の朝はお茶から

 北京から飛行機で2時間、安徽省黄山市に到着したのは、清明節(4月5日)の夜でした。北京のカラっと乾燥した空気と違って、湿気が鼻を通して体に入ってきます… >>詳細

伸び伸びとした自然の茶樹

 中国には広大な茶の産地があり、様々な場所で茶畑を見かけますが、大抵は写真によくあるような整然と手入れされたもので、企業の生産基地ならば、なおさらです… >>詳細

製茶はその日に、多忙な春

 山を降りたのは、昼すぎでした。帰り道に、摘んだばかりの茶葉を買い集める場面を何度か見かけました。農家の人びとはその日に摘んだ茶をその場で現金に換えるのです… >>詳細

 黄山毛峰は、高山茶を代表する銘茶の1つとして、主に海抜1000m以上で栽培されています。世界遺産である黄山山脈は、1年中に雲と霧がたちこめ、茶樹が直接強い日差しを浴びることがないため、茶葉の芳香物質が形成されやすくなっています。黄山に来て山に登らない手はありません… >>詳細

 「徽州商人」という言葉は、中国では広く知られています。昔、黄山市を含む一帯は徽州と呼ばれていましたが、明と清の時代に、徽州出身の商人は中国の至る所で商売を営み、500年続く輝かしい歴史を作りました。この「徽州商人」という先入観があったため、黄山の地域では、商売を重んじる一方、文化面は軽んじるような風習があると思い込んでいました… >>詳細

菜の花

黄山

宏村

 今回は、黄山毛峰を中心に取材してきましたが、中国茶の種類は実に数千数万にも上ります。例えば、黄山にいたとき、ちょうど「松籮茶祭り」があったので、初めて松籮茶のことを知りました。松籮茶は緑茶で、松籮山で採れることからその名があり、味、香り、色が濃厚なのが特徴です。安徽省には、黄山毛峰のほか、「六安瓜片」、「太平猿魁」など銘茶が沢山あります。この2種類のお茶の採取時期は4月20日以降になるので、今回は製茶を見ることはできませんでした。北京に戻ってから、2種類の新茶を味見してみました… >>詳細

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