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「宮廷の諍い女」の音楽

2016-01-05 17:17:42     cri    


 中国では、2010年から時代劇ブームが起こりました。特に、「後宮・甄嬛伝(日本題名:宮廷の諍い女)」は2012年の最高のドラマとして大きな話題を呼び、日本でも放映されています。劇中の華麗な衣装や美しい女優、興味深いストーリーは多くの視聴者を魅了しました。また、オープニングやエンディング、挿入歌なども印象に残る素晴らしい曲です。今回の中国メロディーは「宮廷の諍い女」の音楽を紹介します。

オープニング~『紅顔の愁い』

 「宮廷の諍い女」は清朝の雍正帝が即位した後の後宮を舞台に、皇帝の寵愛と後宮での権力をめぐる皇后と側室たちの、激しくも哀しい"諍い"を描いた物語です。劇中のヒロイン・甄ケイは閉ざされた後宮の中で、苛酷な仕打ちに立ち向かい、世間知らずで純粋だった少女から策略家の女性となり、最後には皇太后にまで上り詰めます。

 オープニング「紅顔劫(紅顔の愁い)」は17歳の甄ケイが後宮入りし、波瀾万丈な人生が始まることを暗示しています。魅力ある伝統音楽や古風な歌詞と歌手、ベラ・ヤオの美しい歌声があいまって、主人公が自分の不運を嘆く心境をうまく表現しています。ベラ・ヤオも「宮廷の諍い女」の主題歌を歌い、人気を集めました。

エンディング~『鳳凰が舞う』

 「宮廷の諍い女」の中で個人的に大好きな曲は、エンディングの「鳳凰于飛(鳳凰が舞う)」です。この歌は中国のトップ歌手、リュウ・ホァンさんが作詞作曲し、自ら歌ったものです。

 リュウ・ホァンさんは歌唱力抜群で、最も実力ある歌手と評価されています。また、彼は音楽制作の面でも素晴らしい才能があります。「鳳凰于飛」という曲は彼が「宮廷の諍い女」のために作ったもので、その抑揚ある歌声と古典的なメロディーはこのドラマに彩を添えました

美しい『蘇る梅妃の舞』

 オープニングとエンディングのほかに、「宮廷の諍い女」の中の幾つかの挿入歌も印象深い曲です。たとえば、「惊鸿舞(蘇る梅妃の舞」という曲は多くの人々に好まれています。

 「惊鸿舞(蘇る梅妃の舞)」は今から1300年前の唐の時代、玄宗皇帝の妃・梅妃が空を舞い飛ぶオオカリの美しい姿を真似て作られた舞踊で、梅妃はこの舞踊で玄宗皇帝の寵愛を得たと言われます。「宮廷の諍い女」の中でヒロイン・甄ケイが親友の沈眉荘らの琴の伴奏で、この「惊鸿舞(蘇る梅妃の舞)」を踊ると、皇帝の弟・果郡王も笛で伴奏を入れてきます。琴と笛の音で舞う甄ケイの姿は雍正帝を魅了しました。この曲は甄ケイと果郡王の恋のきっかけとなり、「宮廷の諍い女」の見所だと言われてます。

古風な「菩薩蛮」

 「菩薩蛮」は劇中のもう一つの挿入歌です。この曲はリュウ・ホァンさんが唐の詩人、温庭筠の詞を基に作曲したものです。この詞はもともと女性の美しさと哀愁を表現した作品です。

 ドラマの中では、少女・甄ケイが側室として後宮入りした後、皇帝から寵愛を受けることで、皇后や華妃をはじめとする側室から嫉妬され、諍いに巻き込まれていく辛く哀しい運命を表しています。

 番組の中でお送りした曲:

 1曲目  紅顔劫(紅顔の愁い)

 情を断てど 心は乱れる

 複雑に絡み合う人間模様

 権力を顧みず

 愛を抱き続ける

 幸福と禍は背中合わせ

 奪うか運に任せるか

 天命も読めぬ行く末

 悲哀が織りなす物語

 古今の愛に生きた男女

 情を捨てられる者はなし

 2曲目  鳳凰于飛(鳳凰が舞う) 

 愛を分かち、心で誓う

 寄り添う君と

 疑うなかれ裏切るなかれ

 恨んでもむなしいだけ

 手にした栄華は本望か

 翻弄された皮肉な運命

 誓ったこの愛は紅梅と共に散り行く

 明月を望み朝日を待つ

 春風に希望を託すも

 行く手を阻む吹雪が最後の希望を断つ

 羽ばたきと共に痕跡を消す鳳凰

 青桐をつたう霧雨

 遠い記憶を流し去る

 3曲目  菩萨蛮(ぼさつばん)

 小山重畳(ちょうじょう)し金 明滅す

 鬢雲(びんうん)度(わた)らんと欲す香腮(こうさい)の雪

 起きて 娥眉を画くに懶(ものう)し

 弄妝(ろうしょう) 梳洗(そせん)すること遅し

 花を照らす 前後の鏡

 花面 交(こもご)も相映ず

 新たにつく 繍羅(しゅうら)の襦(じゅ)

 双双(そうそう) 金の鷓鴣(しゃこ)

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