～ひとくちメモ～

　春節が明けての3月、映画業界では穏やかな客足が予想されています。この月は洋画で多くの注目作が公開される予定で、洋画ファンにとっては嬉しい1ヶ月になりそうです。

　中国映画の一押しは甄子丹（ドニー・イェン）主演の人気シリーズ『イップ・マン』の3作目。ブルース・リーの師匠として知られる実在の武術家・葉問（イップ・マン）の生涯を描くアクション・カンフーシリーズで、1作目の『イップ・マン　序章（原題：葉問）』は2008年に制作され、第28回香港電影金像奨の最優秀作品賞を受賞。日本では2010年10月の東京国際映画祭で初公開され、2011年2月にはその続編『イップ・マン 葉問（原題：葉問2 宗師傳奇）』が東京新宿の映画館「新宿武蔵野館」で一般公開されました。シリーズを通して葉偉信（ウィルソン・イップ）監督がメガホンを取り、葉問（イップ・マン）役は甄子丹（ドニー・イェン）、その妻の役を熊黛林（リン・ホン）が演じており、日本の俳優、池内博之や渋谷天馬らも出演しています。この3作目はイップ・マンが詠春拳正統派存続のために戦いながら、家庭や身近な人々を守っていくストーリーとなり、米国の元プロボクサー、マイク・タイソンがイップ・マンの対戦相手役として出演したことでも話題となっています。伝説のプロボクサーと中国を代表するカンフースターがどんな戦いを見せてくれるのか、注目です。

　洋画の注目作は、まず3月4日公開予定のディズニー最新作『ズートピア（中国題：瘋狂動物城）』。人類顔負けのハイテクな動物による文明社会「ズートピア」という理想の楽園を舞台に、ウサギの新米警官ジュディが、キツネの詐欺師ニックと共に、楽園に隠された驚くべき事件に挑んでいく物語です。監督は『塔の上のラプンツェル』を手掛けたバイロン・ハワードと『シュガー・ラッシュ』のリッチ・ムーア。米版の吹き替えキャストにはジェイソン・ベイトマン、ジニファー・グッドウィン、イドリス・エルバ、J・K・シモンズらが起用されています。日本公開は2016年4月23日を予定。

　世界的に注目を浴びている「DCコミックス」の最新作『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生（中国題：蝙蝠侠大戦超人：正義黎明）』がいよいよ3月25日の米中日での同時公開が決定。これはスーパーマンシリーズ『マン・オブ・スティール』（2013）の続編に当たり、本作で初めてヒーロー同士が共演することになり、ワンダーウーマンやアクアマンなどのヒーローも出演するとのことです。『アベンジャーズ』シリーズに代表されるマーベルヒーロー映画といい勝負になりそうなこの作品、公開を前に世界中で期待が高まっています！スーパーマン役にはヘンリー・カヴィルが続投し、バットマン役には新たにベン・アフレックが抜てき。二大ヒーローは「人類の新たな脅威」にどう立ち向かうのでしょうか！？