山東省 今年初のシルバー観光特別列車が出発
06:00:15 2025-03-11
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 中国東部にある山東省初のシルバー観光特別列車Y64「斉魯の星」が9日午前848分、煙台駅を出発しました。この特別列車ツアーに参加した人は770人で、最年長が87歳、平均年齢は60歳を超えているとのことです。ツアーは14日間にわたり、参加者らは湖南省、重慶市、雲南省、貴州省、江西省を訪れる「春の旅」に出かけました。

 特別列車は全車エアコン付きの寝台車で、参加者は自然の風景を眺められるだけでなく、故毛沢東主席の故郷や神秘的な王国とされる湖北省巴東秘境、重慶市の古めかしい木造高床式住居「吊脚楼」などの特別な文化を体験することもできます。

 参加者は特別列車の中で、早くもさまざまな体験をしています。貴州省や雲南省から来た少数民族の芸術家がそばに来て歌ったり踊ったりして、民族風情を満喫しました。また、中国の山水画の大家が目の前で揮毫(きごう)するのを見て楽しみ、作品の描き方の指導も受けました。さらに、山東省の無形文化財である小麦粉を使った菓子の一種「花餑餑」作りも体験しました。そのほか、将棋やVR眼鏡による映画観賞、心理学講座、養生教室などで、参加者らの歓声と笑いが車両に満ち、十分リラックスできる旅となりました。

山水画の名家の指導を受けるツアー参加者

 ツアー主催者は、今回のツアーは観光地の選択や旅の快適さを工夫しただけでなく、高齢者に適したサービスの向上にも特に気を配ったと述べています。シルバー特別列車のリーダーを担当する王斌さんによると、特別列車では初めて高齢化に適したAIスマート旅行モニタリング・保護機器を用意し、装着後は睡眠中の血圧、心拍数などの指標をタイムリーに把握することができ、さらに車内には年配者のために緊急通報装置も装備されているため、緊急時にはワンタッチで通報することができます。また、全行程に2人の専門医が車両の巡回診療を通じて、高齢者のためにいつでも健康管理サービスを提供できるとのことです。(藍、榊原)

3月21日ニュース

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