李強首相が5日国務院を代表して、全国人民代表大会（全人代）代表に対して発表した政府活動報告の中で、いくつかの新たな施策が明らかになりました。

施策1:ヒトへの投資

　現代化の本質はヒトの現代化です。報告では、より多くの資金と資源を「ヒトへの投資」に充て、民生に役立てることを提案しています。雇用の拡大支援、住民の収入増加と負担軽減の促進、消費の活性化を支援し、経済発展と民生改善の好循環を形成することを目指しています。

施策2:各都市の実情に即した規制緩和

　「各都市の実情に即した規制緩和」は、今年の中国政府活動報告において不動産市場に対して提案された調整措置です。その核心となる目標は不動産市場の安定を維持することです。

施策3:新たな仲介貿易の発展

　仲介貿易とは、「三国間貿易」とも言い、「商品を国内に入れずに国境を越えて取引を実施する」貿易形態です。例えば、中国企業が仲介業者として外国から商品を購入し、別の国の顧客に販売しますが、商品は国外で流通して中国の税関を通らず、代金は国内の会社を通じて決済されるというものです。

　新しいタイプの仲介貿易とは、デジタル技術を活用して、従来型の越境貿易と仲介貿易およびサービスを一体化させ、物品貿易とサービス貿易の融合、国境を跨いだ商品やサービスの提供と外国での提供の融合を実現する貿易の形態を指します。（Yan、榊原）