中国の学術界 二酸化炭素の回収・利用・貯留技術の新たな位置付け策定
07:44:43 2024-12-10
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2024927日、東方電気CCUS技術成果発表会

 第3回中国二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)技術大会が1278日、北京で開催され、「中国21 世紀議程(アジェンダ21)管理センター」は新版「中国CCUS技術発展ロードマップ」の研究成果を発表しました。この成果は2011年と2019年版のロードマップの更新であり、「ダブルカーボン」(2030年までに二酸化炭素排出ピークアウト、2060年までにカーボンニュートラルを実現する)目標の下で、学界によるCCUS技術の再位置付け、再評価、再予測でもあります。

 新版ロードマップによると、今後、ゼロ炭素エネルギーシステムを構築する過程において、CCUS技術は化石燃料によるネットゼロ排出を実現する唯一の技術手段であると同時に、脱炭素社会の再構築の面でCCUS技術は排出削減が難しい業界の大幅な排出削減を実現する実行可能な技術プランの一つでもあります。また負の炭素技術体系の構築において、CCUS技術は「カーボンニュートラル」目標を実現するための基盤となる技術保障です。

 新版ロードマップによりますと、2020年から現在までに、全国で計画運営されているCCUSプロジェクトは49件から126件と2倍以上に増えています。この間、CCUS技術は電力、石油・ガス、化学工業、鉄鋼などの伝統的な業界で100万トン級のモデルプロジェクトを実施しただけでなく、ガラス、捺染などニッチな業界でも小型モデルと模索を開始しました。同時に中国のCCUSの各段階の技術発展はアンバランスで、大気中からの直接回収、パイプライン輸送、石油回収強化など基幹技術の面で国際的な先進レベルとの間に依然として大きな格差があるとのことです。(非、榊原)

 

4月1日ニュース

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