北京
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4000年以上前に製作技術の継承が途絶えた「蛋殻黑陶」と呼ばれる陶磁器を、山東省青島市管轄下の膠州市にある孔子六芸文化園黒陶芸術館の劉錦波館長(53)が見事復活させた。その最も薄い部分の厚みはわずか0.1ミリ、重さは40グラム未満という。「蛋殻黑陶」は黒漆のように黒く、鏡のように輝き、紙のように薄いことで広く知られている。科技日報が報じた。
「蛋殻黒陶」は、約4000年前の竜山文化時代を代表する器物で、世界の考古学界では「4千年前の地球文明の最高傑作」と称されており、中国の陶芸史上でも最高レベルを誇る。その製作方法に関する歴史的記載がないため、製作難度は極めて高く、再現成功率も非常に低い。
18歳の時に陶芸の世界に進み、「蛋殻黒陶」の製作方法を30年以上模索し、研究してきた劉館長は、「2000年から、『蛋殻黒陶』の製作に専念するようになり、2006年に、出土した蛋殻黒陶高柄杯を基準にした再現に初めて成功した」と説明する。
4000年以上前の「蛋殻黒陶」の製作技術を復活させた後も、劉館長は、削りや素焼きといった工程の技術力向上に取り組み続け、蛋殻陶の厚みがついに0.1ミリに到達し、出土した蛋殻黒陶よりも薄い作品まで実現させた。
膠州市孔子六芸文化園博物館は現在、黒陶研究開発センターを設置し、黒色土器である「黒陶」の文化クリエイティブグッズを研究開発し、一人でも多くの黒陶愛好者や青少年が黒陶の製作技術や製品に注目するよう働きかけ、黒陶文化が伝承され、発展するよう取り組んでいる。「人民網日本語版」より