新中国成立当初、工業的基盤は非常に弱く、時の指導者毛沢東は感慨深げに「いま、われわれが作れるものは、テーブルや椅子、茶碗と急須や食糧で、小麦も粉にすることができ、紙も造れる。しかし、自動車、飛行機、戦車とトラクターすら作れない」と語りました。
その後60年の発展を経て、中国の工業は質的飛躍を遂げ、現代的な産業システムを徐々に構築してきました。今、中国は連続10年以上、世界一の鋼鉄生産国になっています。世界経済が低迷している2009年に、中国の自動車生産量は7ヶ月連続世界一となったのです。中国は立ち遅れた農業国から今では工業化が中期レベルに達した国の仲間入りを果たしました。今後中国は、独立自主を踏まえ、中国の特色を持つ新しい型の工業化の道をゆるぎなく歩み、情報化と工業化の融合推進に努めていきます。
中国は60年をかけて先進国が200年から300年かかった工業化プロセスを完成させ、人類史上にない歴史的奇跡を作り上げたのです。
交通輸送分野の代表たちがやってきました。ここではこれまで60年来の交通輸送分野の成果が紹介されています。
今から60年前、中国の鉄道利用距離は1万キロ、全国の総延長距離はわずか3万キロで、交通輸送分野では発達した西側諸国より一世紀近く立ち遅れていたのです。新中国成立後、中国政府は交通輸送の整備に着手し始め、改革開放後に人々は交通のもつ重要性をよりはっきり認識したのです。当時人々は「豊かになりたいのなら、先に道を敷け」といい、その重要性を強調したものです。
現在、中国の交通インフラ施設、交通輸送の技術と設備は大きく改善され、全国の港湾における貨物の積卸量は世界トップで、道路の総延長距離では世界二位となっています。また、国産による支線ジェット旅客機も青空に舞い上がっています。以上のことは人々の暮らしのリズムを変え、その発展速度は空間距離を縮めたのです。
いま、中国のエネルギー産業の代表たちからなる編隊が天安門前通りの中心部に向かっています。
これまで60年のエネルギー施設の建設成果は二つにまとめられます。まず、中国は「自給自足」というエネルギー供給政策を終始実施してきました。水利建設から言うと、新中国成立前、中国には22の大型中型ダムといくつかの小型ダムしかなく、河川の堤防の長さもわずか4万2000キロでしたが、今では長江三峡水利システム、小浪底水利システム、それに南の水を北に送る大規模システムなど多くの水利システムができています。
このほか、改革開放後、中国はエネルギー分野の国際協力に進んで参加し、世界のエネルギー機構との連携を絶えず強めてきました。協力分野では元の石油と天然ガスを主としたものから、天然ウラン、石炭、電力、風力発電、バイオ燃料など多方面にわたり、いまでは「中国は世界がなくてはならず、世界も中国を必要としている」という枠組みができています。
次にやってきたのは環境保護関係者とそのボランティアからなる編隊です。パレードカーには子供たちが青空の下で水遊びをし、緑に囲まれた故郷で幸せに成長していく姿が見られます。中国の経済と社会の発展に伴い、人々の環境意識もますます強くなってきました。
20世紀60年代、中国でははじめての環境保護の法規が公布され、90年代には環境保護は国策に格上げされたのです。中国は持続可能な発展を一つの国家戦略とし、生態文明の実現に大きく取り組んでいます。
いま、生態保護は大衆活動の一つになり、多くの中国の家庭は、毎年夏になると政府か打ち出した「エアコンの調節温度を26度以上に」という呼びかけを実行しています。また外出では公共の交通手段を利用しており、毎年の春には義務的な植樹活動に参加しているのです。
今日の中国は、社会と経済を発展させると同時に、科学的な発展理念を堅持しており、「グリーン」拡大という考えは多くの人に受け入れられています。当面、各クラスの政府はその政治的成績の評価システムに、汚染物の排出量減少目標の実現を関係者の昇任に結びつけることを組み入れました。資源節約型の社会作りと環境がよく友好的な社会作りは中国政府の目標だといえるでしょう。
生態環境分野の代表たちの後から、民主政治分野の人々からなる編隊がやってきました。これは人民代表、政治協商会議の委員、民主党派や無所属の人々、宗教界、工商業連合会、香港・マカオと台湾、華僑など社会各界の代表からなっています。この60年来、中国は、社会主義の民主政治制度、人民代表大会制度、共産党の指導する多党協力と政治協商の制度、民族区域での自治制度、および、コミュニティーの自治制度が健全化され、社会主義の民主政治制度はより旺盛な生命力を見せています・
次に行進してきたのは「法に基づいて国を治める」というテーマの編隊です。憲法は中国の根本的な法律であり、法に基づき国を治めることは治国での基本的理念であり、社会と文明が進歩する重要な標識となり、長期の安定を図る上での保障となります。今日、中国の特色を持つ社会主義の法システムはほぼ形成され、法に基づき国を治めるという基本的方略は効果的に実施され、社会主義の法治という理念は大衆に理解されています。
科学者、技術者からなる編隊がやってきました。そのパレードカーには、コンピューターの模型と実験室の作業台の模型が乗っています。また「自主的な刷新、重点的な飛躍、発展を支え、未来に導く」と書かれたプラカードがあり、これは中国の科学技術活動の方針なのです。
この60年来、中国の科学事業は並々ならぬ発展の道を歩んできました。新中国成立当初あった専門研究機構はわずか30あまりで、全国の科学者と技術者の数も5万名足らずでした。つまり、科学者と技術者は廃墟といえる状態からスタートし、原爆、水爆と人工衛星からハイブリッド米、牛インシュリンの人工合成の成功からヒト遺伝子数の推測技術の成功までという一連の成果を勝ち取り、これは中国の科学技術の実力を現しています。いま、科学技術に依拠した国の振興は国家戦略となっています。
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