真夏日が続いているこちら中国の各地では、数多くのホテルはクーラーの温度を26度以上にセットしています。使っていないコンピュータなど事務機はできるだけ電源を切って省エネ状態にし、また、エレベーターを利用せず、出来るだけ階段を使う人々が増えています。「節約」という古くからの伝統が、最近蘇ってきています。
中国はお茶を飲む国です。政府機関や企業の事務室ではほとんどのところに魔法瓶が用意してあり、それにお湯を入れて、みんながそれを使ってお茶を飲みます。魔法瓶いっぱいに汲んだお湯は、退社するときにも飲みきれないことがしばしばです。次の日にはそのまま捨てられてしまい、無駄になってしまいます。

政府が節約を呼びかけるのがきっかけで、政府機関ではお湯は、一度にたくさん汲むのではなく、飲む分だけ汲むように指導されています。
北京市郊外の長淵鎮に勤める公務員の陳強さんは、毎日オフィスに着くと、まず掃除をしてお湯を汲みます。明日に残さないため、魔法瓶には半分しかお湯を汲みません。
「なぜ魔法瓶に半分しか汲まないのかといいますと、毎日お湯を汲む時、いつも前日分が半分残っているのに気が付きました。このまま捨ててしまうのなら、とてももったいないと思います」
飲むだけお湯を汲み、白い用紙の表裏の両面を使う、通勤は自家用車をやめてバスにする、これは地元の長淵鎮で実施されている節約を訴えるキャンペーンです。地元の統計では、このキャンペーンで、一ヶ月で5万元分の事務費用が節約できたとのことです。

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