チカチカ、チカチカ…
リズミカルに5色に変わるネオンが、夜空を妖艶に飾っていました。
先週、CRIの庭から西の空を眺めると、夜景がまるで変わりました。
今まで真っ暗だったところに突如、輝く電飾に包まれた高層ビルが浮上したのです。一瞬、蜃気楼でも見たのかと思ってしまいました。
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いえいえ。どう考えても神速です。最新の新幹線のよう。わずかオープンの6日前、このあたりを自転車で通った時は、まだ工事大童の風景でした。入り口の床すら敷設は終わっておらず、店の看板を急がしそうに設置している最中でした。緑化作業も、クリスマスの飾りも完成の見込みはなく、見た感じ、とても一週間後に開業できそうは気配はなさそうでした。
しかし、それが完璧に作業を終え、見事に計画を達成。その神速を背後で支えている力とは何か、知りたくなったほどです。
さて、私の行き着けの美容院はこの中に新しい店をオープンしたので、その日の夕方、ヘアカットのついでに広場の中をぶらぶらしてみました。
季節はちょうど冬至前、日は短く、5時過ぎたかと思うと、外はもう暗くなりました。
広場前に来ると、いつも静かに夜を迎えていた石景山から、その静けさ(寂しさ)がなくなったと実感しました。
広場の真向かいは小高い山になっているので、建物も住民もいません。真っ暗な中、余計に万達の明るさが際立ちます。別世界です。大画面が当たりの風景を元気よく盛り上げ、クリスマスツリーと小屋が幻想的な冬の世界を演出しています。
人の流れは昼間に比べ、ずいぶん減ったようで、お陰で、余裕をもって店内をぶらぶらすることができました。
店内もたいへん明るくて、空間のデザインが今風で、おしゃれです。内装工事が終った直後の匂いはそのまま残っているものの、見物客も店員もそれに気分を害する様子はなく、張り切ったムードが漂っています。
気に入ったラーメン屋の看板を見ました。おしゃれな本屋さんの店も見つかりました。大型カラオケボックスがあり、映画館もありました。今まで、朝陽区など遠いところに行かないと利用できない店が勢ぞろいしたようです。さすが、朝陽区でも同じ内容で事業展開している万達広場。
それはともかくとして、近くで生活している者には、遠くに出かけなくても楽しみが増えたので、素直に嬉しく思っています。
ちなみに、ぶらぶらしながら、美容院にたどり着いた時は、もう夜9時前。客入りも落ち着いてきました。
「商売繁盛のようですね。今日は何時までやっていますか。」
「本日は閉店時間を設けず、『自然閉店』となります。最後のお客さんがお帰りになるのをもって閉店時間とします」
美容師のダンニーさんが元気よく私の質問に答えてくれました。「忙しくて、食事をする時間がありません。今日は、店に出てからまだ何も食べていません」。その割りには、疲れた様子は見えません。
スタッフ一同は7時半から出店し、9時に正式オープンしたと言います。
「昼間はすごかったですよ。この店の外にも警察の人がびっしり立ち並んで、秩序の維持に当たるほど混雑していました」。
そういいながら、来店した客から聞いた話を語ってくれました。
「カルフールのスーパーはすごかったらしいですね。白身の混じっている豚の三段バラ肉は、なんと1斤5元(1斤=500グラム。5元は約75円。豚肉は普通は1斤10元以上する)。殺到した買い物客で店はパンク寸前。一定人数の客を入れた後、すぐに店の門を閉めて、その後、出て行く人数に応じて、客を入れていたようです」
ヘアカットが終わり、帰ったのは10時前。にぎやかな一日だった万達広場はようやく静かになり、店じまいの準備に入りました。ロビーには、赤いコートを着た若い女性たちがハイヒールを履き、管理職っぽい上司の監督を受けながら、スマートに歩ける練習をしていました。
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(文・写真:王小燕)
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