8月24日。名残惜しくも、北京五輪は最後の一日となりました。今日の北京は快晴。気温は21度から27度。日差しは強いものの、爽やかな天気です。
残り12種目の試合が行われる最終日。始まりは朝7時半、天安門広場からスタートの男子マラソンでした。99人の選手のうちには、中国のトウ海洋選手、李柱宏選手、日本の尾方剛選手、佐藤敦之選手が含まれています。
朝8時半、36キロ地点の知春路駅沿道は、溢れる人でごった返していました。
北京日本人会の呼びかけもあり、ここは北京在住の日本人が集まって応援する場所でもあります。日の丸と五星紅旗を手にした日本人が数多く集まりました。コースの方向をじっとにらんでいた観客の中には、サングラス姿の宮本雄二日本大使の姿もありました。
「予想外というか、北京五輪は思っていたよりも遥かに良かった」。大使は大声で笑い、「中国はメダルを取りすぎたね」と冗談を飛ばし続けていました。
家族連れの姿も多く見かけ、「今大会で、日本が世界に力を示す最後のチャンスなので、応援に来た」と、マラソン観戦のためだけに日本から応援に来た人もいました。
沿道の応援団には、日本や地元中国のほか、スペイン、モンゴル、オーストラリアなど世界各国から来た人々が集まっていました。
9時過ぎてから、選手たちは徐々に通過し始め、その度に、各国の言語による声援が響き渡り、波のように繰り返されていました。
スペインから中国旅行中の観光客・ラディさんはたった一人で、応援に来ました。覚えたての中国語と日本語を使って、声を高らかにし、すべての選手に大声で声援を送りました。
「五輪のチケットは買えなかったのが残念だが、こういう形で五輪を体験できて、うれしい」。額いっぱいの汗を拭く暇もなく、再び大声で声援を送りました。
約30分後。最後尾の選手とスタッフ用車両が通過した後、歩道を埋め尽くすほどの観戦の群衆はうそのように、散ってしまい、知春路はいつも通りの日曜日の町の姿に戻りました。その頃には気温がだいぶ上がり、日差しも強くなってきていました。
限界に挑戦し続ける選手たちの姿だけが、まぶたに鮮明に焼きついています。(王小燕)
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