お気に入りスポット2 ～ 新源里市場

　前回我が家のお気に入りスポットとして女人街をご紹介しましたが、今回は我が家のお気に入りスポット2として、北京の市場をご紹介いたします。

　現在北京には、イトーヨーカドーやイオンなどをはじめとする日系、欧米系の大型スーパー、あるいは地元のスーパーなどがあってとても便利ですが、実はこの他にも北京には市場がたくさんあるのです。そしてこの市場は日本の公設市場に近い食品中心の市場で、食材の新鮮度や種類の多さなどからいつも多くの人で賑わっています。

　私と家内のお気に入りの市場は家から比較的近い「三源里菜市場」なのですが、北京の中心部から北東の位置にある新源里という街にあるので、地元では「新源里市場」と呼ばれています。そしてこの市場は、有名ホテルやアメリカ・韓国などの大使館がある外交大使館区にも割合近いため、レストラン関係者や大使館料理人が結構出没しているようです。また、近くには各国大使館員が多く住んでいることもあって、アフリカ系の民族衣装をまとった人、サリーを着た人など、他の市場ではまず見られない、外国人客がとても多い独特の雰囲気があり、見ているだけでもなぜか旅行をしている気分になります。

　値段は他の市場より若干高めのようですが、品質が良く新鮮なので、なかなかの人気です。

　市場の入口を入ると、200メートルくらいのアーケードの両側に果物、肉、魚、野菜、穀物・・・・などの小さなお店がひしめくように並び、洋食材を含めた食材のほか、日用雑貨、ペット用品まで揃っています。

　果物屋は入口近くの左右両側に10軒以上あり、どこの店にするか迷うほどです。狙いの果物の値段を聞きまわっていると、値段を下げてくれる店もあるから面白いです。味見も出来て、「これはどう？これは？」といろいろな果物を出してくれたります。だからと言って必ず買う必要はないのです。この辺がこの市場の人のさっぱりしたところですね。

　一応チェリーとライチを買って今度は、今日のお目当てのお魚屋さんです。数々ある肉屋さんの一団を抜けると魚屋さんのお店がずらっーと並んでいます。日本人も良く来るようで、店のおにーちゃんは魚の名前だけ日本語で言えたりして、これがまた結構面白いです。今回は数ある魚の中から生きのよさそうなブリを選びました。そう、今日の夕食は久しぶりにブリの味噌煮にすることにしたのです。魚屋を後に八百屋を横目で見ながらこのアーケードをさらに奥に進むと最後にペット用品のお店があります。我が家もこのお店には随分とお世話になっていて、ペットフードやらおもちゃやら結構このお店で購入しています。以前は小さくこじんまりしていましたが、北京のペットブームのおかげでしょうか、今回来た時は前より2倍の広さになっていて、店も相当繁盛しているようです。

　帰りがけにクルミとアーモンドをいつも行くお店で買って帰りました。

　この市場は外国人にも慣れているせいか、どのお店の人も皆感じよく、とても気さくです。そしていろいろなお店があって本当に見ているだけでも楽しいのです。お店の人とあれこれ話しながら買い込むうちに、いつの間にか荷物が一杯になり、お店の人がわざわざ車まで運んでくれることもあります。街中のスーパーのようなただの買い物だけでなく、お店の人とのふれあいも楽しめる市場。このような市場での買い物も北京ライフを楽しくしてくれています。　　（小野 博民）