中国最大手のポータルサイト「百度」の検索アクセス数で集計したランキングは、中国芸能界の全体の動きが分かる結果を示しています。

　今週注目の映画トップ５は以下のとおり：

　5位、香港のパニック大作、『逃出生天3D（Out of Inferno 3D）』

　サスペンス映画に定評のある彭氏兄弟（パン・ブラザーズ）が手がける作品で、火災をテーマにした３D大作です。香港の中堅俳優・劉青云（ラウ・チンワン）と古天楽（ルイス・クー）がＷ主演した体当たりの演技が見所です。これまで何度も映画で共演してきた劉青云（ラウ・チンワン）と古天楽（ルイス・クー）、今回は初めて異母兄弟を演じましたが、さすが、これまでの共演経験を活かした息のあった演技を見せています。火災をテーマにしたパニック大作は中国初です。

　4位、話題のカップルが紡ぎ出すラブストーリー、『我想和你好好的（Love Will Tear Us Apart）』

　大陸の新鋭監督、李蔚然（リー・ウェイレン）が手がける恋愛映画で、主演は人気俳優・馮紹峰（ウィリアム・フォン）と張芸謀（チャン・イーモウ）作品『金陵十三釵（The Flowers Of War）』で一夜にして人気女優の仲間入りを果たした倪妮（ニイ・ニイ）です。現在交際中の2人ですが、この作品の中でも恋人同士を演じ、「現代都会人」の恋愛のあり方を実体験に基づいて表現しています。映画のロケは一部タイで行われました。

　3位、ディズニーが送るアクション西部劇映画『ローン・レンジャー（中国題:独行侠）』

　1933年に米国でラジオドラマが放送されて以来、何度もドラマ化・映画化されてきた名作で、今年はウォルト・ディズニー・ピクチャーズによる映画が製作されました。日本ではこの8月に一足早く封切られましたが、中国では10月5日から公開が始まっています。この作品はゴア・ヴァービンスキー監督がメガホンを取り、アーミー・ハマーが主人公をジョニー・デップがその相棒を演じています。ジョニー・デップのスター効果はもちろん、西部劇に喜劇やアクションの要素を融合させたアドベンチャー作品としても注目を浴びています。

　2位、話題沸騰中の怪盗映画、『グランド・イリュージョン（中国題：驚天魔盗団）』

　今年5月にアメリカで上映されて話題を呼んだこの作品が、遂に中国に登場しました。監督は「トランスポーター」「タイタンの戦い」などのルイ・レテリエです。ストーリーは4人の男女で構成されたマジシャンチーム"フォー・ホースメン"がショーを行いながら「義賊団」として奇妙な手法で銀行から大金を盗み出すというユニークなもの。ファンタジーやサスペンス、推理、アクションなどさまざまな要素を取り入れ、最高のエンターテインメント映画として絶賛されています。「義賊団」のメンバーを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』の演技で第83回アカデミー賞・主演男優賞にノミネートされたジェシー・アイゼンバーグ、悪役やスキャンダラスな役でおなじみのウディ・ハレルソン、『ウェディング・クラッシャーズ』や『お買いもの中毒な私!』などで知られる女優のアイラ・フィッシャー、そして、米国の若手俳優・デイヴ・フランコの4人です。中国では初動6200万元（約10億円）を記録しています。

　1位、徐克（ツイ・ハーク）作品の最高記録、『狄仁傑之神都龍王（Young Detective Dee: Rise of the Sea Dragon）』（仮：判事ディーと龍王）

　徐克（ツイ・ハーク）監督の最新作は2010年の『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件（原題：狄仁傑之通天帝國）』のエピソード0です。国慶節に封切られ、累積興行は5億5000万元（約88億円）を超えました。また、2011年の『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝（原題：龍門飛甲）』を抜いて、自身の最高記録を樹立しています。全キャストが中国第1線で活躍中の顔ぶれで、判事ディー役には、『モンガに散る（原題：艋舺）』や『致我們終将逝去的青春（ソーヤング）』などでおなじみの人気若手・趙又廷（マーク・チャオ）、そして2作品が同時公開の馮紹峰（ウィリアム・フォン）、日本で活動しているアンジェラ・ベイビー（楊頴）が起用されたほか、武則天役に劉嘉玲（カリーナ・ラウ）も続投しています。（ミン・イヒョウ）