香港の総合ニュースサイト・中国評論新聞網が、このほど著名な中国人映画監督を起用した場合の報酬ランキングを発表しました。トップ5は以下のとおり:
5位、武侠映画の大御所、徐克(ツイ・ハーク)
1979年に映画監督としてデビュー。香港映画の代名詞的存在であるワイヤーアクションをいち早く取り入れ、多数の娯楽作品を制作しヒットさせてきました。代表作には『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』『蜀山奇傅 天空の剣』『セブンソード』などカンフー映画が多く、国際的にも評価が高いです。最新作『狄仁傑之神都龍王(判事ディーと龍王)』がいよいよこの10月に封切られます。その報酬は1200万元と伝えられています。
4位、中国映画のヒットメーカー、馮小剛(フォン・シャオガン)
お正月映画でもおなじみの馮小剛(フォン・シャオガン)監督は1997年、大陸初のお正月映画『甲方乙方(夢の請負人)』を制作し、全国的に注目を集めました。それ以降、ほぼ毎年1本ずつお正月映画を撮り続け、代表作には『不見不散(遥かな想い チャイニーズ・ドリーム in U.S.A.)』や『天下無賊(イノセントワールド -天下無賊-)』『唐山大地震(唐山大地震~想い続けた32年~)』などがあります。日本で上映された作品も多いことから、日本でもよく知られている中国人監督の一人です。報酬も1000万元台を突破したということです。
3位、中華圏を代表する名監督、張芸謀(チャン・イーモウ)
中国第5世代監督の代表人物と言っても過言ではありません。1987年に『紅いコーリャン』で監督デビューし、この作品でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞しました。代表作には社会派作品が多いですが、『HERO』『LOVERS』のような武侠映画など様々な作品にもチャレンジしています。ベルリンの金熊賞をはじめ、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞、福岡アジア文化賞大賞など国際的な受賞歴もたくさんあります。08年、北京オリンピック開会式・閉会式、北京パラリンピック開会式の演出を務めました。中国映画を撮る場合の報酬は2000万元台だということです。
2位、アクションの名作を連発中、呉宇森(ジョン・ウー)
暴力的かつ華麗で独特の映像美に定評のあるアクション監督。香港時代の名作には、1986年の『男たちの挽歌』、1990年の『狼/男たちの挽歌・最終章』などがあり、その後、監督としての手腕はハリウッドにも認められ、今はアメリカを活動の拠点としています。三国志の名勝負を題材にした『レッドクリフ』二部作は久々にアジア圏で監督した作品で、大人気を博しました。ただ、報酬が最高額に達したのは、2000年の米映画「ミッション:インポッシブル2」の時で、3000万米ドルだったということです。
1位、アカデミー効果で引っ張りだこ、李安(アン・リー)。
1位に選ばれたのは台湾の巨匠・李安(アン・リー)です。1991年、映画『推手』で監督デビュー。その後93年には『ウェディング・バンケット(原題:喜宴)』で、95年には『いつか晴れた日に(原題:Sense and Sensibility)』でベルリン映画祭金熊賞を受賞しました。00年には『グリーン・デスティニー(原題:臥虎藏龍)』でアカデミー外国語映画賞を受賞し、ホームドラマや社会派・時代劇アクションなどさまざまなジャンルで優れた作品を数多く発表しています。李安(アン・リー)監督は今年の米アカデミー賞で、2度目の監督賞(「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」)を受賞し、報酬は6000万米ドルに達しました。そして、11月に予定されている台湾のアカデミー賞こと「金馬奨」では審査員長にも決定しています。(ミン・イヒョウ)
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