遼寧省瀋陽市出身で、中国を代表する女優の一人。女優の登竜門と言われる名門校・中央戯劇学院在学中、張芸謀（チャン・イーモウ）監督にスカウトされ、1987年に姜文（チャンウェン）と共演した作品『紅いコーリャン（原題：紅高粱)』で女優デビュー。同作の大ブレイクに伴い、コン・リーは『菊豆（チュイトウ）』（1990）や『紅夢（原題：大紅灯籠高高掛）』（1991年）など張芸謀（チャン・イーモウ）作品に相次いで出演し、チャン・イーモウとのコンビは中国映画で前人未到のヒット記録を樹立。また、1989年、香港との合作映画『ハイジャック 台湾海峡緊急指令（原題：代號美洲豹）』に出演し、中国で権威のある映画賞＝百花奨最優秀助演女優賞を受賞したほか、大陸出身の女優として香港映画金像奨に初ノミネートされた。その後、1992年には、『秋菊の物語（原題：秋菊打官司）』でヴェネツィア国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞し、国際的に演技を認められた。チャン・イーモウとのコンビは1995年の『上海ルージュ（原題：揺阿揺！揺到外婆橋）』まで続いたが、このほか、陳凱歌（チェン・カイコー）監督作品『さらば、わが愛/覇王別姫』（1993年）にも出演し、ニューヨーク映画批評家協会賞最優秀助演女優賞を受賞。2005年、『SAYURI』でハリウッド映画に進出し、2006年には『王妃の紋章（原題：満城盡帯黄金甲）』で10年ぶりにチャン・イーモウ映画に復帰し、大きな話題となりました。2008年にはシンガポール国籍を取得。

【主な出演映画】

　『紅いコーリャン（原題：紅高粱）』（1987年）

　『ハイジャック 台湾海峡緊急指令（原題：代號美洲豹）』（1988年）

　『続・西太后 暴虐の美貌（原題：一代妖后）』（1989年）

　『テラコッタ・ウォリア 秦俑（原題：古今大戰秦俑情）』（1989年）

　『菊豆（チュイトウ）』（1990年）

　『紅夢（原題：大紅灯籠高高掛）』（1991年）

　『秋菊の物語（原題：秋菊打官司）』（1992年）

　『画魂 愛、いつまでも（原題：畫魂）』（1992年）

　『さらば、わが愛/覇王別姫』（1993年）

　『詩人の大冒険（原題：唐伯虎點秋香）』（1993年）

　『項羽と劉邦/その愛と興亡（原題：西楚霸王）』（1994年）

　『シスター・オブ・ドラゴン 天女武闘伝（原題：新天龍八部之天山童姥）』（1994年）

　『活きる（原題：活着）』（1994年）

　『上海ルージュ（原題：揺啊揺！揺到外婆橋）』（1995年）

　『花の影（原題：風月）』（1996年）

　『始皇帝暗殺（原題：荊軻刺秦王）』（1998年）

　『きれいなおかあさん（原題：漂亮媽媽）』（1999年）

　『たまゆらの女（原題：周漁的火車）』（2002年）

　『2046』（2004年）

　『愛の神、エロス』（2004年）

　『SAYURI Memoirs of a Geisha』（2005年）

　『王妃の紋章（原題：満城盡帯黄金甲）』（2006年）

　『マイアミ・バイス（原題：Miami Vice）』（2006年）

【最新動向①】

　22日夜、北京では国際ファッションメーカーのファッションショーが行われ、鞏俐（コン・リー）をはじめ、張曼玉（マギー・チャン）、張柏芝（セシリア・チャン）、湯唯（タン・ウェイ）中華圏の人気女優らが勢ぞろいしました。中でも、冬をイメージしたファーファッションが注目を集めました。

ファッションショーに駆けつけた鞏俐（コン・リー）

銀色のファーが印象的なファッションに身を包む鞏俐（コン・リー）

【最新動向②】

　中国のトップ女優・鞏俐（コン・リー）が主演を務める映画『上海（中国題：諜海風雲）』 が27日に韓国で公開されますが、ＰＲ活動のため、コン･リーは23日午後韓国に向かいました。これはスウェーデン出身のMikael監督の作品で、主要キャストには、コン・リーのほか、周潤発（チョウ・ユンファ）や、アメリカのジョン・キューザック、日本の渡辺謙ら各国の人気俳優が顔を揃えています。コン・リーは韓国で行われる一連のイベントに出席し、25日に帰国する予定です。

記者会見で記者の質問に答えるコン・リー

記者会見の様子