会員登録

<中国映画>5年間で興行収入が5倍増 14年には3600億円突破へ

2010-12-17 11:18:51     cri    

 中国映画館体制改革の推進に伴い、ここ数年、中国の映画市場は急速な成長振りを見せています。映画市場のターニング・ポイントとなる作品はチャン・イーモウ(張芸謀)監督の『HERO(原題:英雄)』。同作品が公開された2002年は中国映画館体制改革が始まった年でもありました。これまで低迷していた映画市場ですが、この作品をきっかけに、多くの市民が劇場に足を運ぶようになりました。中国を代表する超一流監督チャン・イーモウの影響力はもちろんのこと、映画館の整備を中心とした映画館体制改革も一役買ったことでしょう。

 6大劇場を傘下に持つ中国最大手の映画館経営会社「新影聯」の高軍副総経理は「1990年代は中国映画が最も低迷していた時期であった。93年には、中国映画の制作本数は前年より50%減ったほか、観客動員数と興行収入はいずれも60%と35%下がった」と振り返りました。

        

 2002年、チャン・イーモウ監督の『HERO』の上映により、ようやく「起死回生」の兆しが見え始めたということです。その後、チェン・カイコー(陳凱歌)監督の『PROMISE 無極』(2005)、フォン・シャオガン(馮小剛)監督の『女帝 ~エンペラー~(原題:夜宴)』(2006)はいずれも好成績を収めました。

 中国映画館体制改革は中国で「院線(シアター・チェーン)」改革と呼ばれ、各劇場やシアターにチェーン経営への切り替えを要求したものです。02年6月1日から発足した同改革は各地の劇場から大いに歓迎され、たった6ヶ月の間に30本の「シアター・チェーン」ができるなど、それまでの古い映画経営体制が徹底的に打ち破られました。まだ「発展途上」のシアターチェーン改革ですが、かなり大きな成果を上げ、全劇場の興行成績は2003年は9億元(約108億円)だったにもかかわらず、2009年には62億元(約745億円)に上ったということです。

 「新影聯」のような国有企業のほか、万達、金逸、保利、橙天嘉禾などの民営資本も急速に成長してきました。また、HY BROTHERS、博納など映画投資機関の参入も、映画市場の整備を加速しています。

 第11次5カ年計画と呼ばれる2006年から2010年までの5年間で、劇場で映画を見る観客は全国で約1億人から3億人余りに増えました。中国映画の本数も2006年には年間330本でしたが、今年は年間460本を超える見込みです。また、スクリーンの枚数も3024枚から5300枚に増え、中でも3D映画用のスクリーンは1100枚に上り、世界2位となりました。映画市場の現状を最も表す興行収入は、2006年の57億元(約685億円)から今年100億元(約1200億円)を突破する見込みです。今後の5年間でこの数字はさらに増えるでしょう。予測では、14年に興行収入が300億元(3600億円)に上るほか、15年には11億人の動員数が期待できるということです。(翻訳:コオリ・ミン)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS