ナビゲーター黄競

　中国はグルメ王国と呼ばれ、広大な中国の大地は多種多様な料理を育みました。特に、伝統的な祝日の豊かなグルメ文化を彩りました。今回の中国メロディーは美しい音楽の中から伝統的な祝日のグルメを味わいましょう。

粽の香りが漂う端午節

　蝉の鳴き声が賑やかになり、稲の花が甘く香る時期、夏の最大の祝日・端午節を迎えます。みんなが粽を食べ、ドラゴンボートレースを行い、端午節を祝います。

　中国南方の各地で繰り広げられるドラゴンボートレース。銅鑼と太鼓の音に合わせて激しいレースを展開し、まさに端午の節句の風物詩です。また、この時期、江南水郷を訪れたら、ぜひ、地元の端午節のグルメ・美味しい粽をお楽しみください。中国江南地方、特に浙江省嘉興の粽は新鮮で美味しく、粽の王様と讃えられます。

美味しい中秋節の「月餅」

　仲秋の頃、爽やかな秋風が中原大地に吹く時に、伝統的な祝日・中秋節を迎えます。中秋節は旧暦の8月15日で、この夜、空を見上げると明るい月が燦燦と輝いています。月光はまるで薄絹ようで優しく美しい。この美しい中秋節の夜、中国人は家族が揃い、月を愛でながら月餅（げっぺい）を楽しむ伝統があります。

　月餅は中秋節の伝統的なお菓子で、満月に見立てた丸い形で、中には美味しい餡を包みます。その丸い形は家族団欒を象徴しています。甘くて美味しい味は一口食べたら、もう止まりません。

幸福と団欒を象徴する餃子

　中国では旧正月・春節は最も賑やかな伝統的な祝日です。春節期間、中国各地の町や村は提灯や美しい絹布で飾られ、祝日の華やいだ気分に満ちます。大人たちがお正月の準備や年始回りなどで忙しい時に、子供たちは赤い提灯を掛けたり、爆竹を鳴らしたりして春節の楽しさを味わいます。

　春節のクライマックスと言えばやはり大晦日の夜の年越し餃子です。色とりどりの花火に輝く、美しい夜空の下で、一家団欒、みんなが美味しい餃子を食べながら、家族団らんの幸せの味を思う存分に楽しみます。

子供たちの成長を見守る元宵

　旧正月から15日目、もう一つの重要な伝統的な祝日・元宵節を迎えます。では、この元宵節に中国人はどんな美味しいグルメを楽しむのでしょう？

　この日の朝は、「元宵」という餡入り団子を食べる習慣があります。元宵節に熱々の甘い元宵団子を食べれば、この一年の暮らしが甘くて幸せになると言われます。また、親は子供に「この元宵を食べたら、また一才大きくなったよ」と言います。この丸く甘い元宵団子は子供たちの成長を見守っていると言えます。

番組の中でお送りした曲

　1曲目～　　風起時想起你（風立つ時に彼方を想う）

　曲は旅人が故郷の粽を想う感情を描きました。

　歌詞：

　風が吹き

　故郷のお国なまりも連れて来る

　まるでお婆さんが作った粽のいいにおい

　故郷への思いを呼び起こす

　2曲目～　　爷爷为我打月饼（御爺ちゃんが月餅を作ってくれる）

　曲は1980年代の映画の挿入歌で、素朴で明るいメロディーが子供たちの天真爛漫をうまく表現しています。

　歌詞

　8月15日の名月が明るく

　御爺ちゃんが月餅を作ってくれた

　月餅が丸くて美味しい

　月餅の中に愛情がたっぷり詰まってる 　　　

　3曲目̴～　　過新年（新年を祝う）

　唄は中国の人々が旧正月に一家団欒で餃子を食べたり爆竹を鳴らしたりする楽しい場面を歌い上げています。

　歌詞：

　お正月が来た

　お正月が来た

　餃子を作り、元宵を食べる

　みんなが心の底から笑う

　4曲目　閙元宵（元宵節を楽しむ）

　古そう曲「閙元宵（元宵節を楽しむ）」は河南省の人々が銅鑼と太鼓を叩いて元宵節を祝う楽しい場面を表現しました。