北京天文館のドーム型の由緒ある建物は、いまは実際には使われておらず、同じ敷地にあるガラス張り建物が本館となっています。古い時代は器材はドイツなどからの輸入品が多かったのですが、70年代以降は国産品でまかなえるようになりました。新館を設計するにあたり、司徒さんらは日本やアメリカの同じ施設を見学して研究したそうです。
早速、ホールに足を踏み入れてみましょう。一階はその名も「太陽の間」。直径1.8メートルの赤々とした太陽が目に入り、誕生の歴史、黒点の活動などを紹介しています。そして、太陽を取り囲む様々な惑星の紹介もあります。
星座のコーナーでは、ボタン一つで、北極星や北斗七星にめぐりあうことができます。
そして、この天文館の売り物は、なんといっても三次元の世界が体験できる劇場です。その時々で上映されるものは違いますが、地球誕生後の世界、或いは未来の地球の旅に誘い込まれます。イスは揺れ、時には水しぶきがかかったりしてスリル満点です。
すでに紹介した建国門にある古観象台も、北京天文館の一部だそうです。
いま、年間の見学者は60万人ほど。夏休みや冬休みには小、中学生が天体観測の勉強にやってきます。しかし、北京の空気汚染はひどく、ネオンも増えすぎたため、夜空の観測が難しくなっています。天文館では郊外に観測基地を設ける準備を進めています。(吉田明)
所在地:北京市西直門外大街138号
ホームページ:http://www.bjp.org.cn
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