カザフ族は長い歴史と文化を持ち、多くの古い民族が融合して形成されました。カザフ族の伝説では「カザフ」は「白鳥」或いは「自由人」を意味します。これはカザフ族の間で広く伝えられてきた白鳥の伝説と関わりがあると考えられています。
その昔、ある若いカザフ族の首領が戦争で負傷し、息も絶え絶えになっているところに一羽の白鳥が天から舞い降りて彼の命を救いました。そして、白鳥は美しい少女に変わり、若い首領と結婚し、可愛い息子を産みました。この子は「カザフ」つまり「白鳥」と名づけられたのです。今でもカザフ族の人々は白鳥を聖なる鳥「聖鳥」としており、カザフ族の少女たちも白鳥を恋のシンボルだと信じています。
カザフ族は昔から遊牧生活を送ってきた民族です。一年の間、草を追って移動し、一生のほとんどを馬の上で過ごします。そんなカザフ族は歌好きな民族で、カザフ族の諺には「歌と馬はカザフ族の二つの翼」というものがあります。
また、カザフ族の歌や語りなどを唄う詩人は「アケン」と呼ばれており、毎年夏と秋にカザフ草原で「アケン」が即興で歌の腕前を競う「阿肯弾唱会(アイトゥス)」が開催されます。そこで一番すばらしい歌を披露した歌手にみんなは尊敬の念を抱きます。
昔から遊牧生活の影響を受けているカザフ族の民謡は、朗らかで感情豊か、そして民族楽器のドンブラの伴奏の下、草原の息吹に溢れた特色を持っています。
今回の中国メロディーは、カザフ族の民謡を特集しました。番組の中でご紹介したのは「都達爾和馬麗亜(ドタルとマリア)」、「瑪依拉(マイラ)」、「嘎俄丽泰(ガアリタイ)」の3曲でした。旅行・文化へ
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