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聊斎志異

2010-09-02 15:49:50     cri    
 18世紀のはじめ、中国の文壇では非常に有名な短編小説集「聊斎志異」が著されました。それは怪異談を記したものです。

 その作者・蒲松齢は中国の清の時代の文学者であり、商人の家庭に生まれ、生涯は塾の先生をして生計を立てていたと言うことです。彼は多くの文学作品を書きましたが、短編小説集「聊斎志異」がその代表作です。

 「聊斎志異」はあわせて431篇からなり、そのうち短いもので二三百字、長いもので数千字です。全篇はことごとく神仙、狐、鬼、化け物、不思議な人間に関する話を通して、封建社会の礼儀と道徳、それに腐りきった科挙制度などを厳しく批判し、個性の自由を主張しました。

 「聊斎志異」に登場した狐はその大半が美しくかつ善良な少女の姿で現れ、そのうち「小翠」が最も美しく描かれています。作者は優れた表現力で、純粋で、善良な、そして賢く、可憐な少女・小翠の姿を描き出し、文の終わりにはじめて、彼女が狐から化けたことを明らかにしました。

美しい狐のほかに、「聊斎志異」は醜くても心が善良な狐のことも描いています。例えば「醜い狐」はそういう物語です。その粗筋は次のとおりです。醜い狐がある貧乏な書生を助け、その一家の生活を援助してきたが、その書生が豊かな生活になってから、援助してくれたその狐を自分の家から追い出そうとすることになります。強い憤りを感じたその狐は恩知らずのその書生を罰します。

 「聊斎志異」は中国の文学史上での傑作です。200年あまりの間にこの小説は20種類の外国語に翻訳され、さらに映画化されたこともあり、世界各国の人々から喜ばれています。

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