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王蒙ー中国現代作家

2010-05-05 09:52:21     cri    

 王蒙は1934年中国河北省南皮出身で北京生まれ、中国現代作家です。

 彼は中学校の時、中国共産党が指導した革命運動に参加し、1948年中国共産党に加入。1950年、青年団の活動に携わります。1953年長編小説「青春万歳」を発表しました。しかし、1956年、短編小説「組織部に来た若者」を発表したことで、「右派」と批判され、1958年以降、北京郊外で労働改造。1962年、北京師範大学の教師となり、1963年、新疆ウィグル自治区へ赴き、そこで10年間生活しました。1978年、北京市作家協会に移り、その後、「人民文学」の編集長、中国作家協会の副主席、中国共産党中央委員、文化相などの職を歴任しました。この時期には、長編小説「応報(むくい)活動変人形」、「暗殺??3322」、「季節三曲」、「恋愛の季節」、「失恋の季節」のほか、中篇小説、「胡蝶」、「イリにて」、また、小説集「冬の雨」、「硬いお粥」、「カナダの月」など数多くの小説と報告文学を発表しました。そのうち、多くの作品が受賞しました。また、イギリスやロシア、日本などの国で翻訳され、海外でも出版されました。彼の作品は新中国建国後の歴史を反映し、また、彼の創作のスタイルは初期の「情熱、純情」から現在の「冷静、客観」へと変わってきました。王蒙は中国の現代文壇で最も活力に溢れ、また、作品が最も多い作家だと見られています。

 短編小説・「海の夢」は52歳の翻訳家・繆可言を描いた物語です。彼は、一人で海辺の療養所にやって来ました。長年の間、海に憧れ続け、ついに大海原を目の当たりにした彼は、特別な感慨をもって海を眺めます。文革によって青春を奪われ、結婚の時機をも逸してしまった彼は、5日間の滞在中、海水浴を楽しみ、傷ついた心が癒されてゆくのを感じる一方、体力の衰えなどから、自分がもう若くはないことを痛感します。花が溢れ、美味しい食事に恵まれた療養所での生活に欠けているもの??不幸にして亡くなった戦友や自分の青春の志を呼び戻すことはできないことを彼は感じ始め、予定を早めて帰る決意をします。海に別れを告げに行った夜のこと、彼は海に向って大声で叫び、近くにいた若い男女を驚かせてしまいますが、それをきっかけにして、愛情や青春、自由などというものは、永遠になくなりはしないと悟ります。一度は海への憧れを捨てかけた彼であるが、再び海に対する憧れの気持ち(人生への希望)を回復させて、その地を後にします。

 また、「?渚・覧ャ」は彼が5年間かけて書いた小説です。この小説は日常生活の300の小さな物語を通じて、退職した主人公の王さんを描きました。彼は他人と電話番号を交換したかっただけなのですが、結局面倒を背負い込んでしまいました。また、買い物をしようと思っても、いつも全然違ったものを買ってきました。すなわち、学問知識には詳しいが、世間をよく知らない男性の姿を生き生きと描写したのです。

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