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出稼ぎ労働者の戸籍問題

2012-11-21 14:27:27     cri    

 

 中国共産党第18回全国代表大会が先日北京で閉幕しましたが、先日開かれた第18大党大会の記者会見で、人力資源・社会保障省の楊志明次官は、「条件が合う出稼ぎ労働者は都市戸籍の問題を解決できる」と発表しました。

 中国はご承知のように都市の戸籍と農村の戸籍があって、例えば、農村から都会に出稼ぎに来た農民は都市の戸籍に換えられないので、子どもの教育の問題とか住宅の問題などでいろいろ不都合がありました。それを何と改善していこうという動きは以前からあったんですが、財政上の問題もあってなかなか進んでいません。これから、具体的に出稼ぎ労働者の戸籍問題をどう解決するのか、そして、それは中国人の経済生活にどんな影響を及ぼすのかとても興味があります?

 現在、中国では「農民工」は2億5000万人、そのうち出稼ぎ労働者は1億5000万人。出稼ぎ労働者の権利についてですが、まず、都市に来れば仕事がある、仕事には契約がある。仕事をすれば報酬がある、保険に加入できる、住居の条件が改善される。権利を維持するためのルートがある、子供が教育を受けられる。などが提起されています。

 都市戸籍への変更については、農村の中心都市、県城レベルでは半年以上安定的な仕事をしていれれば、戸籍を申請できます。中小都市レベルでは、3年以上仕事をしている場合、申し込めます。大都市についてはまだ決まっていないようです。

 中国流動人口発展報告2012によりますと、80年代以降生まれ、つまり32歳以下の出稼ぎ労働者が全体の44.84%を占めています。つまり1億ぐらいは若い世帯の出稼ぎ労働者となっています。

 また、データによりますと、3割の流動人口が所在地で5年以上生活し、同じ仕事に4年ほど従事し、1年1、2回ふるさとに戻ります。実は、去年国務院はすでに戸籍に関する通知を発布しました。現在、地方政府は関連の制度を制定中だそうです。たとえば、広東省では、ポイント制があります。

 現在は居住証の方法で戸籍の問題を解決しているようです。でもこれは暫定的な解決法だと思います。今後の発展目標として、都市部と農村部の一体化というものが、十八回の党大会報告で明確にさたわけですね出稼ぎ労働者の戸籍問題は、中小都市にとって特に困ったことではありません。

 戸籍自身はそんなに重要ではないと思います。肝心なのは戸籍を解決した後、どんな待遇を受けるかです。つまりこれら2億人の人は都市部の人と同じような公共サービスを受けていないことですね。それがポイントですね。

 それに、現在の出稼ぎ労働者はもう農民工ではありません。実際には都市に住む産業労働者になっています。80年代以降生まれの人たちはもう農村の仕事をしたことがないということですね。

 たくさんの出稼ぎ労働者は自分を農民だと認めていません。そうすると、一連の社会問題にもつながると思います。これらの人は都市部で戸籍を解決することは意味が大きいですし、解決されるべきです。都市の現代化、都市の発展には彼らの力が欠かせませんからね。でも、計算すると、都市化プロセスの中、一人あたり10万元のコストが必要です。これらのコストは多くの都市は出したくないお金です。

 出稼ぎ労働者の戸籍問題解決はまだまだ道のりが遠いということですけど、でも都市の建設やさまざまな仕事に地方からの出稼ぎの人々の手を借りないと都市は成り立たなくなっていますから、その人たちをきちっと待遇していくのは基本でしょうね。その方向性を党大会が示したけど、さて実際に行動に移していくのは大変だということなんですね。今回の十八回党大会で明確に方向性が示されましたので、今後の目標としてがんばらなければなりません。

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