今日の成功物語は"身体障害者の楽団"についてご紹介します。
リスナーの皆さんにお聞きいただいているのは、浙江省縉雲県にある身体障害者26人からなる楽団が演奏する民族音楽です。二胡(アルフー)を弾いているのはこの楽団で最年少、19歳の楊外です。陝北地域出身の彼は、先天性小眼球という病気のため、生まれつき何も見えないのです。
楊外は二胡を6年間以上学びました。二胡を引く前に、周りの人たちは今後の生活を考え、マッサージの技術を学ぶことを勧めました。しかし、彼は、初めて二胡の音を聞いた瞬間、その音色に魅力されてしまったのです。
楊外は「言葉で表現できません。特別な感覚です。例えば、これまで聞いたことの無かった言葉を聞いて、初めてなのに突然理解できてしまったような感じです」と述べました。
数年後、楊外は北京科学技術職業学院付属の身体障害者芸術コースに入学しました。そこで、今の音楽団団長でもある学校の先生・仲輝楽と出会いました。
2008年9月、大学を卒業する時期になり、学生は就職問題に直面していました。
やはり目に障害のある仲輝楽団長は「私は彼らと一緒にやってきて良かったと思っています。止めてしまうのは、あまりにもったいない」と述べました。
親切な人々の支援で、音楽団は学校を離れ、西安市郊外にある林の中へ移りました。
チャンスはいつも準備ができている人に微笑みます。縉雲県の鼎湖峰は中華民族の始祖である軒轅黄帝が天に昇るところだとという神話があります。最近、軒轅黄帝を祭る廟が再建され、祭祀も復活しました。
その祭祀で演奏する音楽の作曲家の推薦を受け、メンバーは全員軒轅黄帝の廟に就職することができました。月給2000元あまりで投資会社が住いと食事を提供してくれるので、メンバーたちは日常生活の心配がなくなり、音楽の演奏に専念することが出来るようになりました。
しかし、メンバーたちは今までの活動に満足している訳ではなく、様々な夢を持っています。
メンバーを雇っている投資会社の責任者・項雄軍は「例えば、CCTV・中央テレビの有名な番組や春節の番組、音楽の本場ウィーンで演奏したいと望んでいる」と述べました。
今日は"身体障害者たちの楽団"についてご紹介しました。
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