1991年7月、21歳の劉発英は湖北枝城師範学校を卒業し、貧困児童を支援するため、自発的に都市を離れ湖北省長陽土家族自治県に来ました。
生活条件は非常に厳しく、一緒に来た5人の先生は都会に戻ってしまいましたが、劉発英だけが残りました。彼女は山奥で、約12年間生活しました。
劉発英は「私の理想が高い訳ではありません。ここでは、地元の学生とその親がとても親切にしてくれました。山奥の子供はとても素直で、とても先生を必要としています。それで、心から子供達と離れがたく、残って彼らを教えてきました」と述べました。
劉発英の居た長陽土家族自治県は貧困で全国に知られています。劉発英の学生の多くが衣食の問題に直面しており、学生の中には学校を辞め、お金を稼ぐために県外に出た子もいます。劉発英は約100元程の給料の中から、学生の日常生活を支援しています。
2005年、武漢市にある「心の旅」という貧困学生を援助するサイトのボランティア2人が長陽土家族自治県を訪れ、インターネットの使い方を劉発英に教えました。その後、劉発英は学校で唯一パソコンを使えるようになりました。そして、「心の旅」のサイトに「英子姐姐」というユーザ名で登録しました。
このサイトを安心して利用してもらえるよう、劉発英は自分の本名や職場、電話番号と言った情報を公開した他、毎週末、学生の家を訪れ、一人一人の写真を撮り、生活状況を記録、紹介しました。その結果2006年6月12日、最初の600元の寄付金が送られて来ました。その後も各地から支援金が相次いで送られてきました。この6年間、劉発英は学校の授業だけでなく、「心の旅」のサイトを利用している人々に情報を発信し続けてきました。
劉発英の夫、亶守龍は「家に戻ったら、すぐパソコンを開け、QQ(コミュニケーションソフト)にログインする。そして「心の旅」のサイトに掲載するための資料を整理したり、寄付をしてくれる人と連絡を取り合ったり」と述べました。
これまで、中国各地やアメリカ、カナダ、日本など10カ国のネットユーザが170万元、日本円で2000万円を超える寄付金を送ってくれ、貧困学生681人を援助することができました。また、このほどサイト名「英子姐姐」を冠した貧困学生を支援する基金が武漢市で設立されました。これは、湖北省初の民間の基金でもあります。
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