中国に暮らしている日本人にマイクを向け、身近の中日友好にクローズアップします。前回紹介した森田先生と田中さんは、中日の文化交流に精一杯頑張っている方々でした。今回登場してくれるこの方は、北京で子育ての支援に奔走しています。日本人女性・住田典子さんです。
ご主人の赴任と共に北京へやってきた住田さん、子育ての情報を集めるためと、子育ての友達を作るため、「Cocoちゃん家」 という子育ての支援サークルを立ち上げました。サークルの名前「Cocoちゃん」は北京で生まれた娘さんの名前から名付けられたそうです。
住田:子育ては一人ですることではない。やっぱり地域の人と関わったりとか、先輩ママ、もしかしておじいちゃんとかおばあちゃんとかに関わってもらったりしますね。不安なことを気軽に聞いてほしいという思いがあるので、すごいオープンな場にしているっていうのもあるし、うちの長男が3歳前までは日本で子育てをしていたんですが、中国の情報もない中来てみて子供を育ててみると、意外と日本で流される中国の情報と言うのは悪いことばっかりだったんです。すごく不安だったんですが、実際外に出てみると、町の人がすごく優しくて、バスに乗っても変わってくれる、妊婦さんであるとすぐ席を変わってくれるし、子供を連れて外を出ていると、何かと声を掛けてくれるっていうのは、とても私がありがたかったなぁというふんに思っています。
確かに最近、中国では、赤ちゃんや園児の早期教育という「早教」はますます重要視されるようになりましたね。異国での子育て、自分の悩みや不安をきっかけに、地域のお母さんを集めてお互いに支え合う子育てサークルを思いついた住田さん、すばらしい行動力を持っています。
しかし日本のような公民館や市民館がないので、住田さんは自宅を開放してサークルの活動場所にしました。週二回活動し、お母さん同士の情報交換や妊婦さんの相談もあり、今では地域の母親にとって、子育てをする重要な相談の窓口となっています。。
住田:病院を選ぶこと、それから、お水のこと、食べ物ですね。みんな子育てをしているから、子供に何を食べさしたらいいのか、後はお手伝いさんをどういうふうに雇えることなどです。どうしても質問されることが多いですね。後は、子育てお母さんは、やっぱり笑顔でいてほしいので、例えば、ご主人とけんかして、ストレスを溜まっているけれども、ちょっと人に話を聞いてみると、心がすっきりするようなそういう場であったらいいなぁというふうに思っているので、いろいろお話を頂くことがありますね。ここで楽しく育児をしている仲間がたくさんいるので、ぜひ気軽に来て頂けたらなぁというふうに思っています。
もともとは日本人向けのサークルですけど、国際結婚が増える北京では、欧米人や外国の人と結婚した女性たちもよく通ったりしていますし、むしろ国際交流の場所にもなっていますね。そして、子育てでつながったお母さんたちの団結力はこのたびの震災支援にも生かされているようです。これまでにチャリティーイベントも実施し、支援を続けています。
今、COCOちゃん家では、東日本大震災の支援にも目を向けています。特に震災で被害にあった子どもたちに関心を寄せています。北京の多くのお母さんたちが、何とかしたい、何かしたいとその方法を探っています。
子育てをしているお母さんならではの視点ですね。今後も北京で子育てするママさんの強い味方であってほしいと思います。(つづき 取材:吉野 文・整理:エーリン 「イキイキ中国」09/23 )
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