中国最大の砂漠・タクラマカン砂漠は新疆の西南部にあり、砂漠の東側にロプノールという大規模な窪地があります。「死の海」と呼ばれるロプノールの中には今でもユーラシアの古い国ローランの遺跡が残されています。ローラン古城は1900年にスウェーデンの探検家・スウェンホディン氏に発見されてから、多くの考古学者がここで考古学の研究を行っていますが、これと同時に、遺跡をあばいて文物を盗む不法侵入者も多く存在します。これらの不法侵入行為を取り締まるため、この「死の海」ではたくさんの人々が文物守護者として遺跡を昼夜兼行で見守っています。
2010年、秋も深まった頃、ロプノールの奥地に位置するローラン文物保護所は特別なお客さんを迎えました。保護所の所長である崔有生さんの婚約者・瞿明明さんです。その時期はローランの文物泥棒の活動が最も活発な時期に当たり、崔有生さんは保護所の業務を心配して、ロプノールで式を挙げることに決めたのです。
「あなたは瞿明明さんを妻とすることを誓いますか?」
「はい。私は彼女を全身全霊大切にしたいと思います」
「夫婦で誓いのお礼をして下さい」
長年にわたってローランで苦しい文物保護活動に携わってきた36才の崔所長は、これまで何度も縁談に失敗し、今、ようやく瞿明明さんとの良縁に恵まれました。これは保護所の他の独身のメンバー達にとって大きな励みであり、また、若羌県文物局の焦迎新局長にとってもこの上ない慰めとなっています。
「ここでの仕事は苦しく、外部との接触も少ないため、結婚相手を探すのは非常に難しい。だから、独身メンバーたちの縁談についてずっと心配しています」と話しています。
ローラン文物保護所のメンバー達はこうして多くの困難を克服し、自らの職務をしっかりと守り、ローラン古城の守護神となっているのです。
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