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中国の産油量が世界第4に 需要の半分以下

2010-09-01 10:23:08     cri    

 中国は昨年、ロシア、サウジアラビア、米国に次いで世界第4の原油産出国となり、世界の原油産出量の5.4%を占めました。国家発展改革委員会のデータによると、昨年の中国の原油産出量は約1億8940万トンでした。

 昨年の世界の主要石油産出国は、ロシアが4億9600万トンで第1位、それにサウジアラビアと米国が続きました。中国石油化工集団(中石化集団、Sinopec)内部の管理層によると、ロシアの覇者の地位はその巨大な基数からあと10年は不動ですが、今後ロシアの石油産出量が増加することはないということです。ロシアの油田は中国と同じく、その多くが老化しているのがその理由です。

 サウジアラビアの高い産油量は主に海外市場の開拓によるところが大きく、大部分の原油は対外に輸出されています。昨年1月から11月にかけて中国にも前年同期比12%増の3700万トンが輸出されました。今年の対中輸出量はさらに増加する見込みです。一方、中国が昨年イランを抜いて原油産出量で世界第4に踊り出た理由として、世界経済危機の影響でイランの産出量が4.3%低下したことがあげられます。中国も08年比0.4%減少しましたが、イランほど減少幅が大きくありませんでした。イランの昨年の原油産出量は1億8600万トンと中国よりも300万トン少なく、5位にとどまりました。6位から10位は、メキシコ、カナダ、イラク、クウェート、アラブ首長国連邦の順でした。

 とはいえ、中国の生産量1億8900万トンでは膨大な需要を半分も賄えません。中石化集団経済技術研究院の専門家は「第一財経日報」に対し、「中国の石油需要量の簡単な計算方式は、生産量に輸入を足した原油量」と説明します。この方法で計算すると、昨年の中国の石油需要量は3億9300万トン(全国の原油生産量1億8949万トン+輸入原油量2億379万トン)に達し、中国本土で生産されるのはわずか48%前後で、他は海外に頼っていることになります。

 注目に値するのは、中国国内の産油量の増加幅が昨年、需要の増加幅を下回ったということです。中石化集団経済技術研究院の専門家は「産油量はこの3、4年、1億8000万トンから1億9000万トンの間を行き来しており、年間増加幅は1-2%。2015年に2億トンに到達するか判断するのは難しい」と述べます。2000年以降、中国の石油需要は毎年約5%以上のペースで増加してきました。これについて、中石化集団内部の幹部は、中国では昨年、1360万台の自動車が販売され、わずかなスクラップ車を除いても原油の需要は毎年2000万トン以上新規増加していると指摘します。これは原油需要の5%増に相当します。

 中石化の幹部は「産油量で、中国が5年以内に米国(2億6700万トン)を抜くのは不可能といっていい。中国の産油量は安定したもので、大幅に増産できるものではない。1億8000万トン以上を確保しているだけでも大したものだ。中国石油天然ガス集団(中石油、CNPC)の昨年の産油量は従来の1億トンをベースにやや減り、中石化は08年の4100万トンから3-5%ほど増加した。中国海洋石油(CNOO)の増加幅は約10%で大きいが、基数が小さすぎる」と強調しています。中国海洋石油の総裁兼CFOの楊華氏は3日、09年の生産量は2億2600万から2800万バレル(約3100万トン)になるとの見通しを示しました。

 経済サイクルの上昇段階とはいえ、国内の産油量は限られています。中石油がいい例で、06年から08年の増加幅は年間100万トンと「小幅歩き」に過ぎません。

 中石化の幹部によると、国内で毎年新たに増加している原油需要は基本的に海外からの輸入で解決するしかありません。中石化は昨年スイスの石油会社Addaxの全株式を獲得し、一度に700万トンの石油資源を増やしました。中石化の海外権益分の原油生産量は昨年1200万トン、中石油の海外権益分の原油生産量は3050万トンに達する見通しです。

 「人民網日本語版」より

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