4月28日、中国ネットワーク・インフォメーション・センター(CNNIC)は、漢字による「.中国」ドメインが、ドメイン名を振り分ける国際組織ICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers・アイキャン)の認可を得たことを発表しました。
CNNIC広報担当・斉麟(チー・リン)氏は、今年の7月、「.中国」が世界のルーツドメインでの書きいれ作業が終了する見込みで、その後は、世界中の中国語ネットユーザーは母国語の中国語をアドレス欄に入力すれば、ネットサーフィンができるようになります。
なお、現在、世界で通用しているドメインシステムは1983年にできたもので、これまで27年間、ルーツドメインの表示は英語のアルファベット、数字と英符号により独占されていました。「.中国」ドメインの認可により、インターネットの応用における英語の一極支配時代が終結すると見られています。
4月30日付けの「人民日報」が詳しく報道しました。
■十年の努力で二つの突破
2009年11月16日、CNNICがICANNに「.中国」ドメインの申請を提出し、4月22日、ICANN理事会が最新決議をして、中国の申請を認可したということです。
斉麟(チー・リン)氏によりますと、中国語字体に繁体字と簡体字の二種類があることが、ICANNは最初、なかなか理解を示すことができず、技術の統一性にも問題があったため、当初は二者択一が迫られました。その後、CNNICの交渉により、最終的に両方とも認可されるようになり、これにより、中国本土のみならず、香港、マカオ及び海外にいる中国人のインターネットユーザーも便利に使うことができるということです。
なお、英文符号の「.」と中国語の「。」は同等な効果があるため、「。中国」も「.中国」も同じと見なされるということです。例えば、「北京大学.中国」もしくは「北京大学。中国」のどちらをアドレス欄に入力しても、北京大学のホームページにアクセスできるということです。
早くも1998年から、CNNICが中国ドメインの研究を始め、この分野における二種類のインターネット国際基準の制定を終え、ドメインのエンコードにある異体字、変体字の統一及び簡体字、繁体字の同等性などの問題を解決しました。10年間の努力の積み重ねで中国語が、英語以外の初のドメイン言語になり、インターネットのプロトコルの書き換えにつながりました。
■ユーザーの反応
覚えやすい、使いやすい、中国語名で企業ブランドを全世界に知らせることができる、これが中国語ユーザーにとっての「.中国」の良さと見られています。
関係筋によりますと、上海万博の公式サイトのドメインは、「.中国」の起用により、現在の「expo2010.cn」のほか、「上海世博会.中国」も使用開始になります。
なお、これまでに9割の中央省庁と省政府の公式サイト、95%のメディア、9割の重点大学、5割以上の中国上位100位の企業及び4割の上位500位の企業が相次いで「.中国」ドメインを取得したということです。CNNICは既存登録者の権益を最大限に守ることから、「.CN」で登録済みのユーザーが自動的に「中文.中国」のドメインを取得するという原則を確立しました。(Yan)
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