海南省は中国の最南端にあり、陸地面積は3万5000平方キロメートルあります。中国では面積が最も小さい省で、海南島のほか、西砂、中砂、南砂諸島が含まれています。そのうち、海南島は梨の形をしており、中国では台湾につぐ2番目に大きい島です。西はトンキン湾とベトナムと接し、東南と南はフィリピン、ブルネイ、マレーシアと隣しています。このようにここは地理的条件に恵まれています。これについて、海南師範大学の地理と観光学院の卒華院長は、「海南島は環太平洋地帯にあり、日本とシンガポールの間にあります。日本とシンガポールは経済が発達した国です。この面から、海南は経済発展の地理的条件に比較的恵まれています」と紹介していました。
ところで、昔、海南は発達した内陸と遠く離れていることから、流人の地と見られ、追放地として名が知ら れていました。1988年海南省は特区に指定され、唯一の省レベルの経済特区になりました。海南省はいままでにない発展のチャンスに恵まれました。十数年の発展・建設を通じて、現在の海南島は中国だけでなく、世界で最も人々に憧れるリゾート地になりました。
海南島は、ハワイと同じ緯度にありますが、ユニークなところは年中の気温が安定しており、冬はもちろん、夏の猛暑もありません。最も寒い1月でも平均気温が16度を超え、晴れる日数は225日に達しています。このことから、この島は寒い北方や曇りの日が多い四川省などの観光客を引き付けています。
凡争さんは80才の高齢者で、四川生まれです。数年前、初めて島内の町「三亜」へ観光に来ましたが、暖かい光と茂る緑で、すっかりリラックスできて、持病も大分よくなりました。今、凡さんは、渡り鳥のように、冬になるとここに来ます。
凡さんの話です。「三亜には冬季がありません。お年寄りの心臓病、呼吸器病などにいいです。ここに泊まる人たちは、多くは、寒いところからの東北人と四川省の成都の人です。私は毎年4ヶ月間ぐらい泊まっています」。
海南島の海岸線は長く、1500キロメートルを超えています。そのうち、ビーチの面積はおよそ50%から60%です。また、ビーチの幅は100メートルから1000メートルまであり、多くは波が静かで、海水は海底まで澄みわたっています。
砂は柔らかく、海水の温度が18度から30度まであり、一年の大半が海水浴、日光浴、砂浴などが出来ます。実は、海南島の砂には特徴があります。海南師範大学の卒華院長は、「三亜などの観光地の砂はほとんどみかげ岩が風化してできたものです。石英の分量が高いため白色をしています。ハワイの砂もこれに及びません。私たちはこれらの資源を十分生かさなければなりません」と述べました。
特に海南島のもっとも南の町・三亜市は、中国では最も有名な観光地の一つです。ここの「亜龍湾」は「天下一の湾」と呼ばれ、ビーチ、海、光のほか、形の異なった大きい石や田園風景などもあります。また、浴場、高級別荘、海底観光、ゴルフ場など、世界一流の観光施設もそろっています。(朱丹陽)
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