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 中国、米国の南海関連発言に「言動を慎むように」

2015-05-31 14:49:59     cri    

 アメリカのカーター国防長官が中国の南海での埋め立てを非難したことを受け、中国外務省の華春瑩報道官は30日の記者会見で、アメリカ側には言動を慎み、南海地域の平和と安定および中米関係を損なう言動を止めるよう強く求めると述べました。

 報道によりますと、カーター長官は30日、シンガポールで開催されているアジア安全保障会議(シャングリラ会合)での演説で「中国はほかの当事国の合わせた分を超える、前例のない規模とスピードで埋め立てを進めている。中国の南海での行動は国際ルールおよび国際規範と"歩調"を合わせていない。アメリカは、南海の岩礁における軍事拠点化の将来とそれによる誤った判断や衝突発生のリスクを懸念している」と述べました。また、「海面下の岩礁を埋め立て、空港を建設したとしても主権は認められない。アメリカは航行の自由の権利を引き続き行使し、守っていく。関係各国には埋め立ての即刻停止を求め、領有権争いのある地域のさらなる軍事拠点化に反対する。中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が今年中に『南海行動準則』に合意するよう促していきたい」と話したということです。

 記者会見で、これに関するコメントを求められ、華報道官はアメリカ側の発言に「断固として反対する」と表明したうえで、「南海問題について以下の6つの点を強調する」と述べました。

 1、中国の南海における主権および関連権利の主張は長い歴史の中で形成されたもので、歴代の中国政府はそれを堅持してきた。その主張には十分な歴史的、法的根拠があり、岩礁の埋め立てによって強化する必要はない。

 2、中国が南沙諸島の中国側の人員が駐在する一部の島嶼で行なっている建設は中国の主権範囲内のことで、合法であり、情理にもかなっている。いかなる国にも影響を及ぼさず、いかなる国をも標的にしていない。

 3、大国である中国は、他の国よりも大きな国際的な責任と義務を担っている。中国側の建設の規模とスピードは南海での救助、防災、気象観測、環境保護、航行の安全確保、漁業活動などの分野における国際的責任と義務に見合っている。全てが現場のニーズに応じたもので、中国と周辺国、南海を航行する各国の船舶により良いサービスを提供するためのものである。

 4、各国の国際法に基づいた南海における航行の自由には、いかなる問題も存在せず、今後も問題になってはならない。しかし、各国は航行の自由の権利を乱用し、これを口実に国際法によって守られている沿岸国の主権や権利、安全を損なってはならない。

 5、中国とASEANは「南海行動準則」をめぐる交渉を積極的に進めており、重要な進展を得ている。しかし、この「準則」の制定は中国とASEAN間の問題である。アメリカなど域外の国が中国とASEANの努力をしっかりと尊重し、「準則」の交渉プロセスに複雑な要素を付け加えないことを望む。

 6、アメリカは南海問題の当事国ではない。南海問題は中米間の問題にはなっておらず、今後もなるべきではない。アメリカには、主権争いにおいて特定の立場を取らないという約束を守り、当該地域諸国が南海の平和と安定を守る努力を尊重し、南海地域の平和と安定および中米関係を損なう言動を止めるよう強く求める。(鵬、高橋敬)

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