ブラジルのルセフ大統領の招きに応じて、中国の李克強首相は現地時間の18日午後、特別機でブラジリアの空軍基地に着き、ブラジルに対する公式訪問を始めました。

　今回のブラジル訪問は、李首相が首相就任後の初めてのラテンアメリカ訪問となります。これについて李首相は「中国とブラジルは共に重要な影響力を持つ発展途上国で、両国は深い伝統的な友情を持ち、経済構造の相互補完性が強く、発展戦略が一致しており、また、共に経済発展と国民生活の改善に取り組んでいる。中国は一貫して戦略的かつ長期的な見地で両国関係を重視し、ブラジルの経済社会が収めた成果を高く評価し、両国関係の将来に自信を持っている」と述べました。さらに、「ブラジルの指導者と共に政治的な相互信頼を深め、実務的な協力を拡大し、人文交流の深化について意見を交わしたい。また、生産能力やハイエンド製造業、インフラ施設の建設、貿易投資などの分野における協力を重点として、互恵協力のレベルを引き上げ、協力の内容を拡大していきたい」と話しました。

　李首相はまた「BRICS（ブリックス＝ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ）諸国の協力や気候変動、国際金融連携、中国とラテンアメリカの関係発展など、双方が共に関心を持つ国際問題や地域問題について意思疎通を強め、新興市場諸国と発展途上国の全体の利益を高め、中国とブラジルの全面的戦略パートナーシップが新しく更なる発展を遂げると信じている」と話しました。

　ブラジル訪問期間中、李首相はルセフ大統領と会談を行い、共同記者会見を開くほか、ブラジル国民会議の上下両院の議長と会談し、両国商工界によるサミットに出席します。首都ブラジリアのほか、リオデジャネイロも訪れる李首相は、同地で両国のハイエンド製造業の協力プロジェクトや展覧会を見学する予定です。（05/19　Lin、小山）