中国軍事医学科学院が伝えたところによりますと、同院の基礎医学研究所と2社の医薬会社が開発したエボラウイルス抗体薬物・MIL77の投与により、イギリスロンドンにあるロイヤル・フリー病院は、エボラウイルスへの感染が確認された25歳の兵士アンナ・クロス伍長の治癒に成功したということです。現在、WHO・世界保健機関や、カナダ、イギリスなどはこの薬に対する需要があると表明しています。

　カナダ公共衛生局が行った実験の結果、中国産のこの抗体薬物MIL77は、効果が明らかで品質が管理でき、安全性が高く、アメリカの開発した同類の製品より優れているということです。

なお、エボラは「世界で最も致死率の高いウイルス」とされ、1万人近くの感染者が死亡しています。それに対処するため、軍事医学科学院ではエボラウイルス検出のための試薬、予防治療薬、防護装備、ワクチンなどの開発に迅速に取り組んでおり、MIL77の開発成功によりエボラの防止と抑制に大いに寄与したとみられています。（Mou、林）暮らし・経済へ