中国科学院高エネルギー物理学研究所は1973年に設立され、高エネルギー物理学の研究や加速器の研究、放射線の技術と応用などを行う機構です。

　1986年、中国初の電子メール、1994年中国で開設された初のウェブサイト、これらインターネットの発展に関する大きな出来事がいずれも同研究所と密接な関係があります。

　高エネルギーの研究を行うには、国際的協力が不可欠なものです。1986年、ジュネーブにある欧州原子核研究機構（CERN）と大型加速器に関する協力を行うため、パキスタンの上空を飛行するオーストリアの通信衛星を通じて、電話でダイアルアップし、ウィーン、さらにジュネーブに届け、さらにコンピュータを遠隔登録し、中国初の電子メールを送ったということです。また、1994年、同研究所は中国初のウェブサイトを開設しました。

　同研究所はまた、乳がんの早期診断に使うスキャナーや、工業用コンピュータ断層撮影（CT）、月周回探査プロジェクトに使われるX線分光器、北京電子陽電子コライダー（BEPC）、ニュートリノ実験など多くの応用技術研究や大型実験にも力を入れています。暮らし・経済へ