国連安保理は19日、国境を越えて行われる国際組織犯罪によってテロ組織が資金を確保することを共同で阻止する決議を採択しました。

　安保理は同日、テロリズムと越境犯罪をめぐって会議を開き、決議を採択しました。決議は、「一部地域では、テロリストは違法な武器、人員、麻薬、文化財、黄金、野生動物、石油などの取引や、人質拉致によって身代金要求、銀行強盗などの国際的な組織犯罪で資金を獲得していることがわかり、安保理はそれに強い懸念を示す」としています。

　また、決議では各国が国境管理の強化や、関連する国際条約の批准のほかに、腐敗、マネーロンダリング、不法金融流通の取締りなどの措置を講じて国際的な組織犯罪を撲滅することを求めたほか、各国と関連組織の協力を強化し、テロリストの違法なルートによる資金確保阻止を呼びかけています。さらに決議は、北アフリカのサヘル地域と北西アフリカのマグレブ地域によるテロ取締り分野における協力強化や、武器の密輸と越境犯罪の取締りを強調しています。（殷、小山）国際・交流へ