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「ふれあいハグで中日友好を」。中国に留学中の日本人大学生が今月10日と13日、「フリーハグ」(見知らぬ人と抱き合う)というイベントを北京で行いました。昨年3月の上海に続いて2回目です。
近年の中日関係の悪化を受け、北京大学で勉強中の渡辺航平さんを中心とした日本人留学生が、市民レベルでの相互理解を深めようと企画したものです。
北京でのフリーハグは、市中心部の繁華街王府井と、サクラで有名な玉淵潭公園で行われました。「友」と大きく印刷されたお揃いのTシャツ姿で、「中日友好フリーハグ」という意味の中国語を書いたプラカードを手に、通行人にハグを求めました。王府井では3人の学生が30分で約30人、玉淵潭公園では6人の学生が1時間で約200人とハグしたということです。
参加した留学生の1人、川橋天地さんは「『日本に行ったことあるよ』とか、『応援してくるよ』とか、『政治問題と民間交流は別だ』と言ってくれる人もたくさんいて、思ったよりも多かった」。50人以上とハグをしたという持田希帆さんは「日中友好のために、と話すと、『いや、友好じゃないよ』と拒否されることもあったけど、ほとんどの人が笑顔で接してくれ、感動した」と満足そう。
一方、突然のハグに応じた趙さんは「みんな若くて、私の子どもと同じくらいの年齢。私たちのように、一般市民同士の間では、複雑なものは特になく、あるのは友情だけだ」とほほえんだ。
中日の大学生が合唱曲を発表
フリーハグの企画と併せて、中日両国の大学生が歌う合唱曲「ここから僕らがはじめよう」も作られ、12日に発表会がありました。合唱に参加した北京外国語大学2年の郭佳琪さんは「自分の力は小さいかもしれないけれど、みんなと力を合わせ、笑顔と歌を通して、中日関係を少しでも良くしようという気持ちを伝えたい」と話しました。
企画の代表を務めた渡辺航平さん
今回の活動のまとめ役を果たした渡辺航平さんは「日本と中国の学生らが草の根的に、今から一緒に何かを築き、そして、経験を多くの人が積むことで、将来、私たち学生が社会を担う時、"昔、日本人と中国人が一緒にこんなことをやったよな"と思い出してもらえたら、両国の関係も、さらに発展していくだろう」との期待を寄せました。(文:斉鵬、写真:李安、席悦、喬天琦) 国際・交流へ
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