中国の劉振民外務次官は3月31日に北京で、中国駐在のバシリオフィリピン大使を急きょ呼び出し、フィリピンが南海の領有権問題について国際仲裁裁判所に提訴したことに対し厳正な申し入れを行いました。

　劉次官は「フィリピンは中国の厳正な立場を顧みず、南海の領有権問題について国際仲裁裁判所に提訴し、一方的に国際仲裁を強いている。これに対して中国政府は大きな不満を抱き強く反対している」と語りました。

　さらに「中国は仲裁を受け入れず、それに参加しない立場は変わっていないし、今後も変わらない。フィリピンが国際仲裁を強引に推進していることは南海紛争の解決にプラスにならず、中国の南沙諸島やその周辺海域に対する主権保有の事実を変えるものではない。中国政府の国家の領土と主権、海洋の権益を守る決心と決意は揺るがず、直接交渉による問題解決や関連諸国とともに南海の平和と安定を守る政策とやり方にも影響を与えない」と語りました。

　劉次官はまたフィリピンが直ちに誤りを正し、中国との関係発展や南海の平和と安定の大局に着目し、「南海各方面行動宣言」で合意した共通認識を全面的かつ効果的に履行し、二国間交渉による問題解決の軌道に戻るよう呼びかけました。（04／01　Lin、吉野）