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中国、東海防空識別圏の設定を発表

2013-11-23 18:15:43     cri    

 23日の午前、中国政府は東海防空識別圏の設定を発表しました。これは、中国で初めての防空識別圏設定となります。中国国防省の楊宇軍報道官は、「これは中国が自衛権の効果的な行使に必要な措置であり、いかなる特定の国や目標にも対するものではなく、関連の空域の飛越の自由には影響しない」と述べました。中国の軍事専門家も、「防空識別圏の設定は中国の防海と防空の能力を向上することや、国家主権と領土領空の安全を守ることにプラスとなる」と述べました。

 領空の概念とは異なり、防空識別圏の設定は主に主権国家の空域の安全を守るために設定した早期警告の区域で、領土安全を維持するための自衛措置です。

 中国の軍事専門家・孟祥青氏は、「防空識別圏は領空の概念ではなく、領空以外の早期警告の範囲の設定だ。従って、防空識別圏を設定する基本的な原則の一つは防御、自衛のためだ。その他の国の航空機が領空に誤って入る、または侵入することを防ぐためだ。ある国の航空機が自国の領空に侵入しようとした場合、発見した後に対策を取っても間に合わない。東海の一定の範囲内にこのような識別圏を設定する目的は、一旦航空機が識別圏に入ったら、我々はそれを識別、監視、管制できる。同時に緊急事態の場合、航空機が悪意をもって侵入したことを発見したら、戦闘機やミサイルを警戒状態におくなどの緊急措置を取ることができる。これは自衛の措置だ」と述べました。

 事実上、防空識別圏を設定することは国際上の通行のやり方です。1950年代以降、アメリカ、カナダ、日本などを含む20カ国余りの国が前後して自国の防空識別圏を設定しました。

 中国が東海防空識別圏を設定する目的について、国防省の楊宇軍報道官は、「中国政府が国際通行のやり方に従って東海防空識別圏を設定したのは、国家主権と領土領空の安全を守り、空中飛行の秩序を維持するためだ。これは中国が自衛権の効果的な行使に必要な措置であり、いかなる特定の国や目標にも対するものではなく、関連の空域の飛越の自由には影響しない」と述べました。

 中国政府が防空識別圏を設定するやり方は「国連憲章」などの国際法と国際の慣例、及び中国国内の法律に合致しています。これに関して、中国の軍事専門家の張軍社氏は「『国連憲章』には、主権国家は同国の領空に入る他国の航空機に対して必要な条件と規則を設定する権利を持っていると規定されている。そのため、空中の管制を適度に領空外に伸ばしても国家の主権と自衛権に関する国際法の原則と精神に完全に合致している。また、中国の『国防法』、『民間用航空法』、『飛行基本規則』などの国内法は国の領土領空の安全と飛行秩序を維持することについて明確に規定している」と述べました。

 中国国防省が発表した声明と図によりますと、東海防空識別圏は最北端は北緯33度11分、最東端は東経128度20分、最南端は北緯24度45度に設置され、東海の幅広い空域をカバーしているとしています。

 中国政府による公告は「東海防空識別圏の管理機関は中華人民共和国国防省である。識別に協力しない、または指令に従わない航空機に対し中国の武装部隊は防御のための緊急処置を取る」と指摘しています。これに対して、楊報道官は「海上方向からの空中脅威と正体不明の航空機に対して、中国は状況によって適時に識別、監視、管制、処理などの相応の措置を講じて対応する。関係方面が協力して飛行の安全を共同で維持するよう希望する。中国は一貫して、各国が国際法に基づいて飛越する自由を享有することを尊重する。東海防空識別圏の設定は関連空域の法的性質を変えるものではない。国際航空便の東海防空識別圏の正常な飛行活動はいかなる影響も受けることはない」述べました。

 長い海岸線を持つ国として、中国はほかの空域でも防空識別圏を設定するかどうかについて楊報道官は「関連の準備作業が整えば、適切な時期にほかの空域で防空識別圏を設定する」と語りました。

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