李克強首相は9日、英紙『フィナンシャル・タイムズ』に「中国は持続的に発展していくというメッセージを世界に出していく」と題する文章を発表しました。

　李首相は、この文章で、中国は経済の長期的かつ健全な発展を保ち、これからも改革開放の道を歩んでいくとしたあと「国際金融危機が起きて5年が過ぎ去った今、世界経済の成長は緩やかに回復しているが、各国は新たなチャレンジに直面している。中国の大連で今週行われる夏季ダボス会議は世界の注目を集めている。人々はこの会議を通じて中国政府のメッセージを得ようとしていると同時に、モデルの転換期にある中国経済がもつパワーを感じとることになるだろう」と書いています。

　この文章は、一部の人が「中国経済の緩やかな成長は最終的には大幅な下落となり、ひいては"硬着陸"する」、「中国の改革開放の道を走る列車は、複雑な社会問題によって脱線する」などの見解をもっていることに対し李首相は、「中国は経済の長期的で健全な発展を保ち、中国はこれからも改革開放の道をしっかり歩んでいく」と強調しています。

　李首相は、また「我々は行政管理、財政・税務、金融と価格などにおける改革を引き続き推進していく。今年の夏季ダボス会議のテーマは『イノベーション』である。これは、技術的なものだけを指しているだけでなく、より重要なのは制度上でのイノベーションであり、改革を堅持していくことがイノベーションであると私は考えている」としています。

　この文章は更に「中国は依然として発展途上国であり、様々な問題やチャレンジにぶつかっている。中国は、その国力の向上に伴い、国際事務においてはしかるべき責任と義務をより多く担い、各国と共に世界の平和と発展の事業を推し進めていきたい。世界経済の回復と再度の繁栄を期待している。中国経済のグレードアップは世界経済に新たな原動力を提供することになるだろう」と強調しました。（劉叡）