中国外務省の洪磊報道官は4日、北京での記者会見で、シリア問題について「政治的手段による解決が唯一の現実的な方法だ」と改めて強調しました。

　報道によりますと、ロシアのプーチン大統領はこのほど「シリア政府が化学兵器を使用したことが証明され、また国連安保理から権限を授けられた場合、シリアへの軍事行動に同意することもありうる」と述べました。

　これに関連する記者からの質問に対し、洪報道官は「繰り返し強調しているように、中国は国連の独立した、公正かつ客観的で専門的な調査を支持する。関係各方面は調査団の作業展開のために条件を作り、国連の調査結果を待つべきだ。それまでには結論を出さない」と述べました。

　また、別の報道によりますと、アメリカ議会上院外交委員会は、オバマ大統領にシリアへの最長90日間の軍事行動を認める決議案をまとめました。

　これについて、洪報道官は「中国は、政治的手段による解決がシリア問題の唯一の現実的な出口になると終始考えている。我々は、関係国が一方的な軍事行動に出る可能性があることを見守っている。国際社会の如何なる行動でも、国連憲章や国際関係の基本原則に基づくべきだ。シリア問題を複雑化し、中東地域にさらに大きな災いをもたらすことを避けるべきだ」と強調しました。(鵬)　国際・交流へ