シリアとイランは23日、EUがレバノンのヒズボラの軍事部門をテロ組織に指定することについて、非難しました。

　シリア通信社は同日、外務省高官の話として、「EUはアメリカとイスラエルの要求によりやっている。目的はレバノンやその他のアラブ諸国の抵抗運動を取り締まることにある。ヒズボラはレバノン国内の団結促進に積極的な役割を果たした。だからこそ、下心がある国や力が攻撃する目標となった」と述べました。

　これはEU外相理事会が22日、ヒズボラの軍事部門をテロ組織に指定する決議を行ったことを受けたものです。

　同日、イラン外務省の報道官は記者会見で、「イランは、EUがヒズボラの軍事部門をテロ組織に指定することについて非難する。EUの行為は偏見によるものだ。ヒズボラはレバノンの政治体系の一部である。EUの決定はヒズボラの立場と地位に影響しないが、中東情勢をさらに複雑化させる可能性がある」と述べました。

　アメリカとイスラエルはすでにヒズボラをテロ組織指定し、EUにも圧力をかけてきました。今年5月、イギリスもヒズボラがシリア衝突に巻き込まれたことを理由に、ヒズボラをテロ組織に指定するようEUに求めていました。（玉華、山下）国際・交流へ