中国の李克強首相は東部の江蘇省、上海市を視察した際、「経済発展を継続していくには、土台となる農業の現代化を進めることが重要だ。これによって、都市化で増える内需を徐々に拡大していく」と強調しました。

　李首相は農業の発展と改革を非常に重視しており、「農業の株式会社化や家族経営農場、連携など通じて、現代農業を発展させる。これは今後の流れだ。土地柄を生かすとともに、農民の意志を尊重し、権益を維持しなくてはならない。経営規模の合理化は、土地と労働力の効率を高めることができる。より良く、より多くの農産物を提供することは、新しい都市化建設の基盤強化につながる」としました。その上で、「都市化を進めるには、産業の基盤が必要である。農民が都市部で就職、起業できれば、生活が安定し、都市化が円滑に進む」と強調しました。

　さらに、「内需を中心に、世界を視野に入れる。アジア太平洋地域を軸に、より多くの多国籍企業の地域本部、運営センターを引き付けて、新たな開放を深めていく。このため、誘致分野、なかでもサービス業分野を拡大する必要がある。また、海外へ進出する際、研究開発やブランド作り、販売の一体化を重要視する。開放を拡大するとともに、発展の空間も広げていく必要がある」と述べました。（朱丹陽　高橋）